ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長(2019年死去)による性加害問題で、元ジャニーズJr.の二本樹顕理さん(39)が31日、国会内で立憲民主党のヒアリングに応じ、「(自分が事務所に)在籍していた1年半の間だけでも、入所時期の近いジャニーズJr.たち十数人の被害を耳にした」と証言した。

 二本樹さんは「Jr.たちと性被害の体験を共有し合うことは日常的に行っていた。自分よりエスカレートした行為を受けている方もいた」と述懐。Jr.同士では情報が共有されながら、周囲に被害を訴えることができなかった理由を問われると「当時から暴露本といった類いのものは出ていたし、一般社会で(うわさを)耳にしていた人も多かったと思うが、メディアの動きもなかった。声を上げたところで効果はないのではないかと感じていた」と振り返った。

 これまでに事務所側から謝罪はないといい、同事務所の藤島ジュリー景子社長に対しては「性加害があった事実を知っていたと正直に話してほしいし、こうしたヒアリングの場にも足を運んでほしい」と求めた。