カナダ大使館(東京)が日本の法律で加入を義務付けられている雇用保険に入っておらず、日本国内で採用されて出産した30代の女性職員が、雇用保険に基づく育児休業給付金を支給されない状況に陥っていることが1日、分かった。カナダの社会保障制度も適用されていない。

 女性が加入する労働組合「ゼネラルユニオン」(大阪)は「不当労働行為に当たる」と指摘し、雇用保険への加入や団体交渉の開催を求め、近く大阪府労働委員会に救済を申し立てる。

 労組によると、同様の問題は他国の大使館や領事館でも生じている。日本の法律が及ばないとの誤解が広がっているためとみられ、各国のコンプライアンス(法令順守)の在り方が問われる。

 女性は「多様性を重視し女性の社会進出も進んでいる国の大使館なのに、自分は放置されている」と悲観している。

 カナダ大使館の広報担当者は取材に「現地(日本)採用職員の雇用条件は日本の基準や慣行を考慮し、日本の制度と同等の福利厚生を提供している」と回答した。