台風や前線の影響で、3日午前、関東甲信を中心に激しい雨が降った。気象庁はこれまでの大雨で災害の危険度が高まっているとして、東日本で土砂災害と河川の増水・氾濫、西日本で土砂災害に厳重に警戒するよう呼びかけた。

 2日に東京―名古屋間で運転を見合わせていた東海道新幹線の全線運転再開は3日正午ごろになる見通し。愛知県豊橋市では水没した軽乗用車内から60代ぐらいの男性が見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。

 2日から3日午前にかけ、四国、近畿、東海で局地的な豪雨をもたらす「線状降水帯」が相次いで発生するなど記録的な大雨となった。24時間雨量は浜松市天竜区熊で497.5ミリ、三重県鳥羽市で490.5ミリ、愛知県豊橋市で419ミリ、和歌山県湯浅町で385ミリ、長野県飯田市南信濃で273.5ミリと観測史上最も多くなった。高知県室戸市佐喜浜は363ミリで6月として最多となった。

 気象庁によると、関東から西日本太平洋側に延びる前線に、台風から非常に暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発となった。