神戸市の路上で2010年に私立高2年堤将太さん=当時(16)=を刺殺したとして殺人罪に問われた当時17歳の男(30)=愛知県豊山町=は7日、神戸地裁(丸田顕裁判長)で開かれた裁判員裁判の初公判で「刺したことは事実だが、殺すつもりはなかった」と殺意を否認した。

 男は事件から約11年後に殺人容疑で逮捕、起訴された。関係者によると事件当時、精神疾患があったとみられ、弁護側は完全責任能力はなく心神耗弱状態だったと主張した。

 冒頭陳述で検察側は男が事件前に通っていた青森県の高校時代の交際相手だった少女に憎しみを募らせ、少女が好んだ頭髪や言動が不良に見える同年代の少年も憎んだと指摘。