大手回転ずしチェーン「スシロー」の岐阜市内の店舗で客の少年が卓上のしょうゆ差しの注ぎ口をなめる動画が拡散した問題で、スシローを運営する「あきんどスシロー」(大阪府吹田市)が岐阜県の少年に対し約6700万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴したことが8日、分かった。3月22日付。

 訴訟記録によると少年側は、なめた行為を認めて反省の態度を示す一方、請求棄却を求めて争う構えを示している。スシロー側は取材に「個別事案の回答は差し控える」としている。

 訴状によると、少年は1月3日、スシロー岐阜正木店に友人と来店。(1)しょうゆ差しの注ぎ口をなめる(2)未使用の湯飲みをなめる(3)回転レーン上のすしに指で唾液を付ける―といった少年の行動を友人が撮影した。動画が同29日までに交流サイト(SNS)上で拡散され、その後、客が大幅に減少した。親会社の株価に影響し、時価総額は同30〜31日に160億円以上下落したとされる。

 スシロー側は、店舗の衛生管理に疑念を生じさせ、多くの客に著しい不快感を与えたと主張した。