冬季に休業していた旅客船が本格的に運航するのを前に、国土交通省北海道運輸局などは18日、事業者に対する安全点検を実施した。以前は繁忙期の夏ごろに実施していたが、2022年4月に知床沖で観光船が沈没した事故などを受け、昨年から実施時期を早めた。

 同局によると、対象となるのは定員13人以上の、季節運航する旅客船を持つ16事業者。点検は16日から開始され、報道公開された18日には船内の救命胴衣が使用可能かどうかや、事務所内に必要な書類が掲示されているかなどを確認した。

 同局の高井邦彦運航労務監理官は「安全は乗組員や従業員のたゆまぬ努力で維持されるもの」と話した。