神奈川県逗子市で2020年、マンション敷地の斜面が崩落して県立高3年の女子生徒=当時(18)=が死亡したのは、防災工事を行うなど適切な措置を取らなかったのが原因などとして、遺族が県に計150万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁(中山雅之裁判長)は24日、請求を棄却した。

 訴状によると、19年11月と20年1月に県が土砂災害特別警戒区域に指定するか確認した際、斜面は風化によって被覆が必要な状態だったが、適切な調査を行わなかったため、崩落の危険を認識できなかったなどととしている。

 県側は予見できなかったとして請求棄却を求めていた。