米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手がSNSのインスタグラムで青い南部鉄瓶を紹介したところ、製造元の南部鉄器工房「及富」(岩手県奥州市)に注文が殺到している。在庫は即完売し、現在は注文しても届くまで約1年待ちの状態という。

 南部鉄器は、大谷選手の出身地・奥州市の伝統工芸品。大谷選手は今月上旬、インスタグラムに「ありがとうございます」の言葉とともに、及富の鉄瓶「みやび」の写真を投稿した。

 たちまち全国から「注文したい」などの電話が相次ぎ、1日3千件ほどだったホームページのアクセス数が一気に約10万件に達した。実物を見るため関東から訪れる人もいた。

 八角形を基調として丸みを帯びた本体に、菊の花を表現したふたのつまみが特徴。高さ21センチ、重さ1.6キロで、容量は1リットル。価格は2万4200円。受注生産で受け付けている。

 及富の菊地章専務(67)は「古里のものをもらえた喜びを伝えるために投稿してくれたのかな」と推測する。

 問い合わせは及富、電話0197(25)8511。インターネットでも注文ができる。