岸田文雄首相は1日、オースティン米国防長官と会談し、米国が核を含む戦力で日本の防衛に関与する「拡大抑止」の議論の強化に向けて協力する考えで一致した。北朝鮮による核・ミサイル開発の活発化や、日本周辺での中国とロシアの軍事的な連携といった厳しさを増す安全保障環境が念頭にある。日米は抑止力強化へ韓国とも緊密に連携を図る方針だ。

 会談では、他国領域のミサイル基地などを破壊する日本の反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有・運用や、平時から有事までの自衛隊と米軍の調整円滑化について協力を申し合わせた。オースティン氏は日米安保条約に基づく対日防衛義務を果たす決意を改めて示した。