自民党参院議員の鶴保庸介元沖縄北方担当相(57)=和歌山選挙区=は28日、衆院和歌山1区からのくら替え出馬を断念すると表明した。和歌山市で記者会見し「地元からの声は大変重く、無視できなかった」と述べた。党県議団の有志や、町村長でつくる県町村会が見送りを要請していた。

 昨年6月、衆院選の公認候補となる1区支部長の予定者に決定。県議らは自民所属の参院議員が不在となる懸念があるとしていた。派閥の政治資金パーティー裏金事件による党勢低迷が影響したかどうかを問われ「全くないと言うとうそになる」と語った。

 参院和歌山選挙区の選出議員は、鶴保氏と世耕弘成前参院幹事長=自民離党=の2人。