大相撲で2021年6月に引退した元幕内豊響の山科親方(38)=本名門元隆太、山口県出身、境川部屋=の引退相撲が29日、東京・両国国技館で開かれ、断髪式で横綱照ノ富士ら約400人がはさみを入れた。「弟子に寄り添ってあげられる親方になりたい」と今後の抱負を語った。

 境川部屋では、21年3月の春場所で土俵に頭部を強打した三段目力士、響龍の天野光稀さんが同4月に急性呼吸不全により28歳で死去した。「天国からの祝電」が読み上げられると涙が止まらず「弟みたいな存在。うれしい」と実感を込めた。師匠の境川親方(元小結両国)から大銀杏に最後のはさみを入れられた。