【ワシントン、北京共同】ブリンケン米国務長官は3日、中国外交トップ王毅共産党政治局員との電話会談で、中国の偵察気球が米本土上空に飛来したことで「中身ある協議をするのに有害となった」と批判し、中国訪問の延期を通告した。記者会見で明らかにした。中国外務省は4日「今回の件を利用して中国を攻撃、中傷することに断固反対する」と反発し、非難の応酬となった。関係安定化の機運は遠のいた。

 偵察気球は米本土中央部を東に向かって飛行中で、米政権は機密情報の収集が目的とみて警戒、監視を続けている。