世界自然遺産に登録されている鹿児島県徳之島町で、特定外来生物に指定されているシロアゴガエルの生息が初めて確認された。アマミアオガエルなどの在来種と餌や繁殖場所を巡って競合する恐れがあり、環境省は分布調査と並行して駆除する計画。1年以上前から定着し繁殖したとみられ、担当者は「監視態勢を構築してきたところで、非常に残念」と話す。

 シロアゴガエルは東南アジア原産でアオガエルの仲間。体長5〜7センチ。ほっそりした体つきで4〜10月が繁殖期。水のある環境に集まり「ギイッ」「グェッ」と鳴く。

 1964年に沖縄県嘉手納町で初確認され、本島や石垣島、宮古島などで定着している。2013年には鹿児島県の与論島でも見つかり、全島に分布している。

 8日に目撃され、通報を受けた環境省職員らが16日夜、周辺を調査し4匹を見つけた。これまでに計8地点で、20匹ほどの成体や卵塊約20個を発見。鳴き声から30匹以上いることを確認した。