【北京共同】米政府系のラジオ自由アジア(RFA)は31日までに、中国のロックバンド「耳光楽隊」の曲が短文投稿サイト、微博(ウェイボ)で検索できなくなったと伝えた。この曲は中国政府の「ゼロコロナ」政策に対する批判や社会問題への風刺を歌詞に盛り込んでおり、当局が規制した可能性がある。

 曲は今年初めに作られ、新型コロナウイルス感染を徹底的に抑え込むゼロコロナ政策を「3年という時間を浪費して私を守ってくれてありがとう」と皮肉っている。

 中国では、ウイルス検査の「陽」性と「羊」が中国語で同じ発音となるため、感染を指して「羊になった」という表現が流行した。これを踏まえ、曲には「全ての人に羊を配ってくれた」との歌詞も含まれる。

 また、農村へ人身売買された女性が鎖につながれた状態で見つかった事件や、乗客乗員が全員死亡し、いまだに原因が明らかにされない昨年の中国東方航空機の墜落などにも言及した。

 RFAによると、耳光楽隊は長年社会問題を取り上げており、この曲がインターネット上で話題になったという。