ウクライナ南部ザポロジエ原発が立地するエネルゴダールのドミトロ・オルロフ市長(38)が5月31日、共同通信と単独会見した。ロシア軍が原発を要塞化、推定で最大千人が駐留し、原子炉建屋周辺に電子戦システムを配備していると述べた。軍の反転攻勢の際には原子炉を冷却する電力の確保が重要だと指摘。占領解除計画を既に策定し、避難中の原発職員が訓練を受けていると明らかにした。

 電磁波で敵の通信やレーダーを妨害する電子戦システムにより、ウクライナ軍は非常に広範囲で作戦に困難が生じるが、原発を攻撃するわけにはいかないと訴えた。

 約1万1千人いた原発職員の半数が残り、避難を阻まれているという。