【ワシントン共同】欧州から北米に侵入した高病原性鳥インフルエンザウイルスが新しい遺伝子を取り入れ、哺乳類が感染した場合に脳に入って重い症状を引き起こすようになったとの解析結果を、米セントジュード小児研究病院などの研究チームが2日までに英科学誌に発表した。

 人を含む哺乳類には感染しにくいとみられるが、既に水鳥には定着したという。同病院のリチャード・ウェビー博士は「感染すれば重症化の可能性は十分ある。野生動物との接触には慎重になるべきだ」と指摘した。

 今回、チームが調べた「2.3・4.4b系統群」に含まれるH5N1型のウイルスは、北米ではカナダで21年末に確認された。