ロシアのプーチン大統領は9日、ウクライナが予告していた大規模反転攻勢は「間違いなく始まった」と断言、敵に大きな損害を与えて撃退したと述べ、今後の作戦遂行に強い自信を示した。国内への無人機攻撃増加などで広がる国民の不安を払拭するとともに、ウクライナに戦車などを供与し続ける欧米に対し軍事支援の継続断念を迫る狙いがあるとみられる。

 プーチン氏は旧ソ連諸国の首相らの会議が開かれたロシア南部ソチで記者団の取材に応じ、「昨日、一昨日は特に集中的な攻撃があった」と指摘。ウクライナ軍は温存していた戦略的な予備部隊を投入したが、ロシア側の3倍を大きく上回る損害を出して敗退したと強調した。