株式会社LASSICの運営する、リモートワーク人材エージェント「Remogu」は、2022年の調査に引き続き、<フルリモートワーク×フリーランスエンジニア>における最新の報酬事情を発表した。その内容を一部抜粋して紹介する。

本ニュースのサマリー
  • 「フルリモートワーク×フリーランスエンジニア」職種別平均月額報酬は約76.5万円。2022年度調査より約3万円アップ
  • 言語・フレームワーク別ランキング1位は「SAP」。全体的に報酬額が上昇、上位20位の平均月額報酬は5万円以上アップ
  • 【職種別、案件比率】2024年のランキング1位は、「サーバーサイドエンジニア」(2022年同様)で全体の40%

「フルリモートワーク×フリーランスエンジニア」職種別平均月額報酬は約76.5万円。2022年度調査より約3万円アップ

全12職種から月額の報酬を集計した結果、1位「CTO/VPoE/テックリード」、2位「プロジェクトリーダー」と、プロジェクトをトラブルなく成功へ導くマネジメント系の職種が上位2つに並び、2022年調査と同様の結果となった。
一方、前回5位であった「インフラエンジニア/SRE」が2ランクアップを果たし、「iOSエンジニア」(前回9位→今回4位、約9.2万円アップ)、「Androidエンジニア」(前回10位→今回7位、約9.1万円アップ)など、モバイル系エンジニアのランクアップ、報酬アップが顕著であるのも大きな特徴といえる。
ランキング全体で見ると、半数の職種の報酬がアップしていた。

画像:Remogu 2024年4月12日 プレスリリースより引用

言語・フレームワーク別ランキング1位は「SAP」。全体的に報酬額が上昇、上位20位の平均月額報酬は5万円以上アップ

全71の言語・フレームワークから、上位20位までの報酬を集計した結果、1位「SAP」となり、SAPが抱える「2027年問題」に向けて急速にニーズが高まっていることが伺える。

2位以下については、インフラ系のスキルが20位中6つランクインしており、総じて市場価値が高いことが見受けられる。
また、7位、9位、18位にモバイル系の言語・フレームワークである「React Native」、「Kotlin」、「Swift」が引き続きランクインし、報酬額が上がっていることも見逃ない。

また、前回4位の「Python」がランク外となった一方、「Python」のフレームワークである「Django」が15位にランクインしていることから、機械学習やデータ分析に関わるスキルは、市場価値が維持されていることがわかる。これは、さまざまな業界でAIの活用が一般的となったことに由来すると考えられ、AI関連の開発案件の報酬も今後アップしていくと予測される。

画像:Remogu 2024年4月12日 プレスリリースより引用

【職種別、案件比率】2024年のランキング1位は、「サーバーサイドエンジニア」(2022年同様)で全体の40%

職種別の案件比率は、1位が「サーバーサイドエンジニア」(40%)だった。次いで2位「フロントエンジニア」(21%)、3位「プロジェクトマネージャー」(8%)と続いた。

Remoguによる解説

案件比率が一番高いのは、前回同様サーバーサイドエンジニア案件となり、割合的にも前回調査から大きな変化はありませんでした。ITサービスを支えるバックエンドのシステムは、ますます複雑化し、影響範囲も拡大していますので、求められる工数の増大を示すこの結果は、当然と言えるでしょう。

サーバーサイドエンジニアの案件が豊富ということは、求職者にとっては選択肢が豊富であり、魅力的な条件に惹かれて転職活動をスタートさせる人も多い職種と言えます。
自社固有の要件で開発したシステムに精通した人材を手放すことは大きな損失になりますので、企業は雇用の維持に努めるこが肝要と言えそうです。

また、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する上で、最新の技術を持つ新たなサーバーサイドエンジニアを獲得したいと考える場合には、競争率が高い職種であることを踏まえて条件等を設定する必要があるでしょう。

画像:Remogu 2024年4月12日 プレスリリースより引用

調査概要

■調査対象:「Remogu」が顧客からお預かりしたフリーランス案件のうち、2023年1月〜2024年2月に案件発生した2,450件
■月額報酬について:支払い上限金額から算出、表記は全て源泉所得税込み

ニュース情報元:株式会社LASSIC