スーパーで働いていると「ありえない……」と思わずつぶやいてしまいたくなるクレームに遭遇することがあります。店員側のミスを指摘されるのであればもちろん甘受しますが、お客さま都合のクレームには「それはないよ」と突っ込みたくなるものもしばしば。スーパー勤務4年の経歴を持つ筆者が経験した“理不尽なクレーム”を3つ紹介します。2本目の本記事では、「ルールに従わず逆ギレする客」について。

「なぜ買えないんだ!!」ルールを守らず怒る客

 特売価格の目玉商品を数量限定で提供する場合、どの店舗も「お一人さま3点まで」「1家族1点まで」など、購入可能な個数に制限を設けるのが一般的です。

 それは、より多くのお客さまに提供したいということはもちろん、特価の目玉商品と併せてほかの商品も購入いただき店の売り上げをアップさせたい、そのために多くの客を呼び込みたいという店側の狙いがあるからです。

 ですので制限以上の数をレジに持ってこられたときには、レジ係が個数制限がある旨を声掛けすることになります。

 しかし、声掛けに対して「なぜ買えないんだ!」と激高するお客さまがいます。

 この場合、店舗や状況により異なるかもしれませんが、筆者が勤めていたスーパーでは特売価格ではなく通常価格であれば制限個数以上の購入が可能でした。「一人3点まで」の商品であれば、3点までは特売価格で4点目以降は通常価格に変わるという仕組みです。
 しかしクレームを付けるお客さまは、個数制限以上のものも特売価格で購入したいと主張するため、トラブルに発展します。

 筆者がかつていた職場では、このようなクレームを発端としたトラブルで年配の男性客に制服のえり首をつかまれたレジ係がいました。

 もちろん、ほとんどのお客さまはルールを守って買い物をしています。しかし、確率が低くても度を超えた客に出くわしてしまうと、店員側のショックは決して小さくありません。

(かんな)