子どもが「格闘技」をやりたがったら?

 プロボクシングの井上尚弥選手が、2024年5月6日、東京ドームで行われたスーパーバンタム級の4団体統一王座の防衛戦でメキシコのルイス・ネリ選手との防衛に成功し、話題となりました。観戦して格闘技に興味を持つ小・中学生も多いのではないでしょうか。

 できるだけ子どもの「やりたい」気持ちに寄り添ってさせてあげたい習い事。しかし、ネット上には、「格闘技を正直やりたくありません。でも、親の意向で子供のやりたいという意思を遮ってしまうのも……」と頭を悩ませる保護者の投稿に対し、さまざまな意見が寄せられました。

見学や体験を通して肌で感じることが大切?

 そもそも、子どもに格闘技を習わせるかどうか、なぜ迷ってしまうのでしょうか?迷っている人の声から見ていきましょう。

「本人もそうだけど、相手を怪我させる可能性が高い」
「格闘技を習うことで、暴力的になったらどうしよう」
「大人しい子は向いてないんじゃないか」
など、不安や心配のためかネガティブな意見が多く上がっていました。

 一方で、「護身のために習わせたい」「攻撃をしないスタイルであれば習わせてもいいかな」という人も一定数いるようです。

「オリンピックでも話題だったし、空手の型を習わせる」
「ノンコンタクト寸止めの道場を選んで、それならOKにするかな」「合気道だったら良いと思う」
などの意見がありました。

 暴力的にならないか不安という声に対して、実際に子どもに格闘技を習わせている人からは
「手を出すとどうなるかを心得てるから乱暴にはならない」
「痛みを知らないから思い切り叩けるんだと思う。格闘技を習うことで相手の痛みを知ることができる」
「相手を思いやる気持ちが強くなった」
といった声が上がっていました。

 また「そもそも暴力的になるかどうかは子どもの性格の問題で、格闘技は関係ない」という意見も。

 逆に「心の鍛錬としてやらせたい」「精神的に強くもなるし礼儀正しい人になれそう」など、格闘技は他のスポーツよりも精神や礼儀を鍛えられるイメージも持たれています。習ったことのある人からは、「根性がついて自分に自信が持てるようになった」「護身にもなるし、習ったことは損にならないかな」など前向きな意見も多数上がっていました。

 いきなりのスタートが不安という人は、体験から始めるのが良いようです。道場にはそれぞれのカラーがあり、子どもの怪我対策や工夫をしているところもあるため「いくつか見学に行って子どもに合う場所を選ぶのがいいよ」「楽しさ重視のところもあるし、ほんと習う場所によって全然違う」とのアドバイスもあります。

 子どもの好奇心を潰さないためにも、まずは体験して肌で感じてみるのがおすすめかもしれません。

(LASISA編集部)