私は、ハイテク製品をできるだけ長く使うことに大いに賛成です。
今でも初代Touch Bar搭載のMacBook Proを持っていて、このまま使い倒すつもりです。
しかし、ハイテク製品は、セキュリティアップデートのサポートが打ち切られたときがアップグレードの考えどきです。
では、iPhoneはいつまで使い続けるとセキュリティ上のリスクが生じるのでしょうか。
セキュリティアップデートがデバイスとユーザーの安全を守る
ここで私が言っているのは、機能のアップデートのことではありません。使用しているiPhoneが、Appleの提供する最新機能を利用できなくなるのはもちろん残念ですが、それでも十分に使えます。
しかし、セキュリティアップデートを受けられなくなると、そのデバイスは新たな脆弱性の影響を受けやすくなります。
使用しているスマホのOSアップデートが完全にサポートされなくなったとしましょう。
どこかの時点で、セキュリティ上の重大な脆弱性が発見され、悪意ある者があなたのスマホで好きなコードを実行し、実質的に乗っ取ることができるようになってしまいます。
たとえば、テキストメッセージやメールに含まれる悪意あるリンクを通じてこれを実現したり、そのスマホで2FA(二要素認証)コード詐欺を実行したりします。
いずれにせよ、この脆弱性は存在しており、ユーザーを危険にさらしています。
開発者側は、この脆弱性に対するパッチを作成すると、現在サポートしているすべてのデバイスに対してセキュリティアップデートを発行します。
しかし、あなたのデバイスはそのリストに含まれていないため、保護されないままになります。
この時点で、私のような人間でさえ、新しいデバイスにアップグレードするときが来たと認めることになります。サイバーセキュリティを軽く考えてはいけないのです。
現在、Androidデバイスは、多くの場合、サポートを打ち切る時期が決まっています。GoogleやSamsungといった企業は、最新デバイスに5年間のセキュリティアップデートを保証しています。
例えばPixel 7・7 Proを購入すれば、少なくとも2027年10月まで保護されます。しかし、Googleがそこで打ち切りにすると、これらのPixelは2027年11月以降、新たなセキュリティ脆弱性から保護されなくなります。
Appleはセキュリティアップデートを長期間サポート
しかし、iPhoneは、セキュリティサポートに関する限り、少しユニークなデバイスです。Appleは自社製品に耐用年数を示すことはありませんが、長期間にわたってサポートします。
たとえば、AppleはiPhone 6sをiOS 15までソフトウェアアップデートをフルにサポートしました。iOS 16の登場によりiPhone 6sのサポートを停止したので、丸7年間、iPhone 6sを機能アップデートでサポートしたことになります。
とは言え、それは機能アップデートの話です。
Appleはまだ6sだけでなく、iOS 15までのほかのデバイスにも、セキュリティアップデートを発行しています。
実際、同社はiOS 12からアップグレードしていないiPhoneに対してもソフトウェアとセキュリティのアップデートを発行しています。
サポートされているiPhoneは、iOS 16.3向けのソフトウェアアップデートがありましたが、同時に、iOS 15.7.3とiOS 12.5.7をリリースし、これらのバージョンを実行している古いデバイスに重要なセキュリティパッチを提供しています。iOS 15.7.3は5つの脆弱性を、iOS 12.5.7は1つの脆弱性をパッチしています。
しかし、今でもiOS 12が動作しているiPhoneは古いものばかりで、2014年のiPhone 6と6 Plus、そして2013年のiPhone 5sなどがあります。
発売当時にiPhone 5sを購入した人は、10年近く経った今でもAppleが必要なセキュリティパッチでデバイスをサポートしています。
この恩恵を受けているのはiPhoneだけではありません。
AppleはiPadOSにも同じセキュリティパッチを発行しており、初代iPad AirはiOS 12.5.7にアップデートでき、第6世代iPod touchも同様にアップデートできます。
同社はまた、macOS Big Surのセキュリティアップデートを発行し続けており、これにより、2013年以降の一部のMacも保護されていることになります。
最新=安全なiPhoneというわけでもない
そんなに古いデバイスを2023年に使うのは、あまり望ましいことではありません。
AppleがiOS 12以降に5s、6、6 Plusで行ったように、デバイスのソフトウェアサポートを打ち切ると、アプリ開発者も徐々にサポートを打ち切りはじめます。
さらに、老朽化したバッテリーを交換することはできますが、古いハードウェア(特にメモリ不足)は、まだサポートされているアプリを実行しにくくしています。
しかし、こうしたデバイスを使用してもまだ安全ではあります。
iOS 11以前の機種の場合と同様に、Appleがセキュリティアップデートを発行しなくなったら、5S、6、6 Plusは潔く引退させましょう。
しかし現状、少なくとも10年間は、理論的にはiPhoneを安全に使うことができます。
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Source: Pixel Phone Help, Apple(1, 2)