地味だけど、ちょっと楽しいアップデート。
先日、ついにiOS 17が正式にリリースされましたね。
iOS 17は、iPhone SE(第2世代以降)も含む、iPhone XR以降のすべてのデバイスと互換性があります。
これまでもずっとiOSのアップデートは地味でしたが、今回の新しいiOSも何が変わったのかパッと見ではわかりません。しかし、見かけによらず便利な機能もいくつかあるので紹介していきます。
目次
1. 通話相手に表示される「連絡先ポスター」
2. 留守番電話を文字起こし
3. FaceTimeメッセージを残せる
4. 「無事に着いた」と大切な人に伝えられる
5. 直接操作できるウィジェット
6. 使っていない時は「スマートディスプレイ」に
7. もう「ヘイ」はいらない
8. 新しい着信音
9. カメラ機能も少し向上
10. 通話終了ボタンの場所
1. 通話相手に表示される「連絡先ポスター」

名刺文化はもう古い! と言いつつも、デジタルの世界でもやっぱり名刺的なものを欲しがってしまうことはないでしょうか。
iOS 17の「連絡先ポスター機能」は視覚化された連絡先カード。
自分らしさを表現したポスターをつくると、ほかのiPhoneユーザーに電話をかける時にそれが相手の端末に表示されるようになります。
連絡先ポスターには、名前、電話番号、ミー文字も表示できます。また、フォントサイズ、スタイル、色もカスタマイズできて、デザインを確定する前にプレビューで確認することも可能です。
連絡先ポスターはAndroidユーザーやiOS 16以前のiOSを使っているユーザーには表示されません。
Appleは、他社製の通話アプリなどがこの連絡先ポスターを活用できるように、開発者にAPIを提供する予定です。
また、連絡先ポスターは、新機能「NameDrop」で、デバイス同士を近づけるだけで交換できるようになっています。
2. 留守番電話を文字起こし

「ライブ留守番電話」という新機能も追加されていますが、これは日本語にはまだ対応していません。
これは留守電を吹き込んでいる相手の言葉が、リアルタイムに自動で文字起こしされる機能です。
そのまま留守電にしておいてもいいし、通話に切り替えもできます。
ライブ留守番電話が一番役立つのは、知らない番号からの着信のスクリーニングができる点でしょうか。あとは、相手が留守電に吹き込んでいる間に、この電話を取るべきか否か決められるのも良いことだと思います。
3. FaceTimeメッセージを残せる
友達や家族にFaceTimeで連絡しようとして、顔出して待ってるのに相手が出なくてそのまま切るのは、何だかむなしくなりませんか?
iOS 17では、映像付きのFaceTimeメッセージを残すことができます。ビデオメッセージでも、音だけのメッセージでもどちらでも可能です。
4.「無事に着いた」と大切な人に伝えられる

大人になったとはいえ、家族や友だちとバイバイしたあとに、無事家につけたか心配になることありますよね。酔っていたり、初めての場所だと特に心配でしょう。
新機能「Check In」は、ユーザーが自宅として指定した場所に到着したことを家族や友だちに自動でお知らせしてくれます。
また、目的地へ向かっている途中に止まってしまっている場合は安否確認も可能です。一定の時間を設定してCheck Inを使うと、事前に設定した時間後にあなたに「チェックイン」し、家族や友だちがあなたが安全な状況にいるかをチェックできます。
到着予定よりも15分以上チェックインが遅れた場合、Check Inはあなたに応答を求めてきます。それでもし返事がない場合、家族や友だちにiPhoneの位置情報など大事な情報が送られてくるのです。
Appleによるとこの機能は、エンドツーエンドで暗号化されているとのこと。この機能は、iOS 17を搭載した相手同士とMessagesアプリ内でのみ動作します。
5. 直接操作できるウィジェット
「Androidが最初にやってたじゃん」というのは置いておいて、iOS 17でインタラクティブウィジェットにアクセスできるようになると、やはり使い勝手が便利になります。
インタラクティブウィジェットは、画面のアプリを選んで開くのではなく、ホーム画面、ロック画面、スタンバイ画面のパネルから直接操作が可能です。
To Doリスト、音楽プレーヤー、スマートホームコントロールなどのウィジェットは、ホーム画面の好きな場所に配置できます。
6. 使っていない時は「スマートディスプレイ」に

スマートディスプレイに早変わりできてしまうのが、スタンバイ機能。iPhoneを充電中に横に置いた時に出てきます。ワイヤレス充電器、または有線での充電時に出てくる機能です。
スタンバイは、情報を一目で確認できるディスプレイで、時計、撮影した写真、などに設定できます。
また、ライブアクティビティとも連携しているので、スポーツのスコアやキッチンタイマー、フードデリバリーの進捗などを一目でチェックが可能です。
さらに、スマートディスプレイのように、FaceTimeやSiriをハンズフリーで使用できます。
ただし、唯一の注意点は、古いiPhoneを使用している場合、常時表示ディスプレイの機能にアクセスできないことです。常時表示ディスプレイはiPhone 14 ProとiPhone 15 Proのみのサポートとなっています。
7. もう「ヘイ」はいらない
Siriを起動する際に「ヘイ」を言う必要がなくなりました。これで、Siriの起動がより自然になるとAppleは述べています。
加えて、Siriは連続したコマンドも受けつけるようになりました。天気を確認したりメッセージに返信するたびに、いちいち呼びかけなくてOKです。
8. 新しい着信音

新しい着信音が追加されるのは10年ぶり。
20種類以上が追加されています。現在ではメッセージでのコミュニケーションが主流になっていますが、特に仕事ではまだ電話はよく使われます。
着信音は、古いものがリフレッシュされているのもあれば、完全に新しいものもあります。サンプルを9to5Macの記事で聴けますので、ぜひ試聴してみてください。
9. カメラ機能も少し向上
iPhone 15/15 Proを買わなくても、カメラ機能のアップデートが少しあります。
ポートレートモードで撮った写真のフォーカス位置を調整する機能がiOS 17に組み込まれています。ただ、iPhone 13シリーズ以上限定。
10. 通話終了ボタンの場所

通話終了ボタンの場所については、ベータ版で迷走していたようですが、最終的にはやっぱり下の中央に配置されています。指が覚えてしまっているので、これは変えなくて正解かもしれません。
訳: 岩田リョウコ/Source: 9to5Mac, Apple
Photo・Screenshot: Florence Ion - Gizmodo US
ギズモード・ジャパンより転載(2023.9.21公開記事)