ライフハッカー[日本版]ウェブ連載から書籍になった『まんが南の島フィジーの脱力幸福論』(いろは出版)発売記念インタビュー。フィジー在住の著者・永崎裕麻さんへオンライン取材、後編ではウェブ連載時のエピソードや、好評発売中の書籍の見どころをお届けします。

前編『「脱・成長!」で成長しよう。フィジーに学ぶ幸福論』では、フィジー流の幸福論とは何かを永崎さんに伺いました。

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「脱・成長!」で成長しよう。フィジーに学ぶ幸福論|永崎裕麻さんインタビュー(前編) あの「【漫画】南の島の脱力幸福論」が再び帰ってくる!2020年6月から12月までの半年間、ライフハッカー[日本版]で連載していた漫画連載がパワーアッ... https://www.lifehacker.jp/2021/07/238524fiji-happiness-interview01.html まんが南の島フィジーの脱力幸福論

1,650円

フィジーの“ゆるい日常”を疑似体験できる一冊に

Illustration: やまぐちかおり

ウェブ連載「【漫画】南の島の脱力幸福論」は、2015年に出版された『世界でいちばん幸せな国フィジーの世界でいちばん非常識な幸福論』(いろは出版)をもとに、やまぐちかおりさんの漫画と永崎さんの文章で再構成されたものでした。

連載担当だった編集Mによると、毎週公開していた連載時は毎度スリリングな入稿で、かなりハラハラ・ドキドキの連続だったそう。

ーー僕はよくMさんがキレないなと思っていたんです。提出期限に間に合わなくても、いつも優しく受け入れてくれて(笑)(永崎さん)

ーー(笑)永崎さんのコラム入稿はめちゃ早いんですよ。でも、漫画に時間がかかるのもわかるんです。やまぐちさんのイラストの描き込みが、回を追うごとに増えていって。コマ数も増えて緻密に、絵もどんどん素敵に小ネタ満載になって、すごかった。その分ギリギリに…なることもありましたね(笑)(編集M)

なぜか関西弁、笑顔全開のフィジー人たちに、とにかく癒されるやまぐちさんのマンガ。文字まですべて手書きなのですが、絵と文字が一体化するあまりに。

「誤字があっても気づけないという“地雷”があったんですよね…」と遠い目になる永崎さん。

とはいえ、そんなうっかりも気にならないほど、細部までこだわりいっぱいのマンガは書籍でも健在です。

やまぐちさんの新しい挿絵が随所に出てくるんですけど、それが伏線をうまく回収しているというか、すごく面白い。看板からお菓子の名前まで“フィジーあるある”が詰まっているので、フィジーに来たことがある人が読んだらさらに面白いかもしれません。(永崎さん)

臨場感あふれる描き込みのおかげで、フィジーのゆるやかな日常を疑似体験できる一冊になったと永崎さん。

現地のFiji Times(フィジータイムズ)という新聞の記事みたいなレイアウトで、僕が“N崎さん”として取材されて、フィジーの10大ニュースを紹介する…みたいなコーナーもあります。

そこもやまぐちさんのクリエイティビティがすごいので、ぜひ注目してください。(永崎さん)

【漫画】南の島の脱力幸福論(10)〜ペンの行方は…? シェア先進国フィジーに住んでいて、日本のシェアとの違いを感じることがあります。それは「無許可(パーミッションレス)も有り」という点です。たとえばこ... https://www.lifehacker.jp/2020/08/217694happiness-of-the-southern-islands-vol10.html

「テレビタレントでフィジー人っぽい人は?」おのののかさんの答えが傑作だった

そして今回の書籍の見どころといえば、タレントのおのののかさんの大活躍。じつはおのさん、永崎さんの元教え子なのです。

「10年前、高校生のときに僕が勤めていたフィジーの学校に留学に来てくれて。書籍化にあたり、久しぶりにお会いして対談という形になったんです」

芸能界随一のフィジー・フリークとして知られるおのさん。まるで昨日のことのように留学時のエピソードを話してくれるおのさんの記憶力と描写力に、永崎さんも出版社のスタッフも驚愕したといいます。

「おのさんに会ったら最初に聞いてみたかったのが、『テレビタレントでフィジー人っぽい人って誰だと思いますか?』という質問。じつは僕、自分ではすぐに出てこなかったんです。

それでおのさんに聞いたら、1秒くらいで『具志堅用高さん』と。もう『確かに!』みたいな。この人は切れる…と。それで一気に盛り上がって、最終的には本のエピソードごとに、おのさんとの対話を挟む構成になりました」

永崎さん自身の体験談におのさんの体験談が加わったことで、より説得力が出たのでは、と永崎さん。読者にとっても読みやすい本になったと話してくれました。

呼吸するように幸せを手に入れるフィジー人

Image: やまぐちかおり

コロナ禍でも“今・ここ”を楽しむ気持ちを忘れずに、共助社会で前向きに乗り切ろうとしているフィジー人。

世の中がシビアな今こそ、フィジーの脱力幸福論が日本で暮らす私たちの助けになる気がします。取材の最後に、本書をどんな人に届けたいか伺ってみました。

「ライフスタイルが選べる時代になったのに、これまで培ってきた常識が邪魔になっている。それが新しい視点を閉ざしてしまう場合があると、このところ強く感じています。

今まで身につけてきた鎧のガード機能が無効になったなら、鎧を脱ぐしかない。

日本人からすると一見、非常識にも思えるフィジー人の生き方には、その鎧を自然と脱ぎたくなるような気づきがあるんです」

自分の中の何かが重い、しんどい、孤独だ──そんな行き詰まり感や生きづらさを感じたときに、本書を手に取ってみてほしいといいます。

「アリストテレスは『幸福は人間の最終目標だ』と言いましたが、その幸福は、頑張り抜いた挙げ句に手に入れる崇高なもの、とは限らない。

フィジー人は空気のように、呼吸するように幸せを手に入れています。そういうレベル感、いい意味で幸せを格下げする感覚に、気持ちを切り替えてもらえる本になったのではないでしょうか」

「ひとりで頑張る」ことを美徳とし、過去への後悔や未来への不安を感じやすい日本人。フィジー流の脱力幸福論を知ることは、いいデトックスになる気がする──と永崎さん。

「できあがってきた本のカバーを見たら、やまぐちさんのイラストがめっちゃかわいくて。誰かへのギフトにしてもらえたり、みんなで回し読みしてシェアしてもらえたら、すごく嬉しいですね」

と期待を語ってくれました。

ぜひ店頭で手にとって、そのフィジーの幸福であたたかな世界を体験してみてください。

【漫画】南の島の脱力幸福論「ここは世界でいちばん幸福な国」(最終回) 今回の第26話は、いよいよ最終回。フィジー人がもつ「幸せな習慣4つ」をすべて網羅している作品になっています。 私は日本でのサラリーマン時代、寝ても覚... https://www.lifehacker.jp/2020/12/225119happiness-of-the-southern-islands-vol26.html

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まんが南の島フィジーの脱力幸福論

1,650円

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Source: まんが南の島フィジーの脱力幸福論