家計再生コンサルタント横山光昭さんに聞く家計の見直し連載。今月は、「臨時出費」に備える方法を教えていただきました。

毎月節約を意識してお金を貯めることに励んでいるのに、家電が壊れて買い替え、せっかく貯めたお金がなくなった…そんな経験はないでしょうか。もしくは、急な買い替えが続き、家計が赤字続きとなり落ち込んだという方もいることでしょう。

このような臨時支出を「イレギュラー支出(もしくは特別支出)」と呼んでいます。毎月の生活支出とは異なり、年に数回、突発的に必要となる支出です。上手に管理するには、どのようにしていくとよいでしょうか。

イレギュラー支出は、月の家計と分けて管理する

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家計を改善しようと私のところに通いはじめたお客様を見ていると、毎月の家計の中からイレギュラー支出を出そうとする人が多いもの。

家計状況をうかがうと「今月も赤字です…」と申し訳なさそうにしていますが、それでは赤字になって当たり前なのです。

家計は基本「月単位」で管理する支出。そして、臨時で必要になるイレギュラー支出は、たまたまその月に発生しただけであって、あくまでイレギュラー、特別な出費なのです。毎月の家計とは切り離して計上が適切に思います。

それができていないと、イレギュラー支出がある月とない月で支出の波ができ、毎月の収支の結果に一喜一憂することになります。

また、どんなに毎月の家計管理を頑張って貯金を増やしているつもりでも、年間通して見ると貯金があまり増えていないという場合は、イレギュラー支出に原因があるかもしれません。

年間でのイレギュラー支出が管理できておらず、多すぎることに気がついていない場合や、毎月の家計管理は上手くいっているのに、気がつかないことも。

そのイレギュラー支出の使い方が適当かどうかを振り返るためにも、月の家計とは別に管理することが大切なのです。

イレギュラー支出の管理方法【入門編】

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では、イレギュラー支出はどのように管理しておくとよいでしょうか。

まだイレギュラー支出への備えが十分にできていない資産状況の場合、ある程度必要額の予想を立て、準備しておきます。

年の初め、もしくは年度替わりの春に、車検、車税、固定資産税、年払いの生命保険料など今年必要なことが分かっているイレギュラー支出、予定外のことが起こった場合に備える金額を合わせ、いくら必要になるか予算を立てておくのです。お金は預貯金、もしくはボーナスから工面するように計画します。

ただし、希望に合わせ際限なく予算を立てることはできません。イレギュラー支出専用の記録を付け、支出状況を把握していくとよいでしょう。

見える化しておくと、予め必要なものは準備しておく心構えができます。そして、予想しなかった支出が生じた際に、予算の状況によっては本当に必要かどうかを慎重に考え、工夫をするようにもなります。

見える化し、コントロールしようとすることが、イレギュラー支出との上手な付き合い方です。

預貯金が順調に作れている方の注意点

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家計管理が少し進み、お金が貯まってくると「毎月の生活費+イレギュラー支出」を安定して持つことができるようになります。

お金を貯めるには順番があり、「使う」「貯める」「増やす」の順に確保していきます。

その目安は、「使う」が生活費の1.5ヵ月分、「貯める」は生活防衛資金として6〜12ヵ月分、それ以上を「増やす」とするのが基本的な考え方です。

まず初めに確保するのは「使う」で、毎月の生活費の1.5ヵ月分。全てを生活費にしてよしとするための1.5ヵ月分ではなく、いつもの生活費としての1ヵ月分と、イレギュラー支出に対応するために0.5ヵ月分を準備します。

ここがイレギュラー支出を管理するための大切な部分となります。月の生活費が30万円の人ならば、0.5ヵ月分の15万円を足して45万円です。

人により0.5ヵ月分の金額は異なりますが、15万円ほどを毎月イレギュラー支出に備えることができるなら、かなりの支出をカバーできると思います。そして使った後は節約するなどして、その0.5ヵ月分を戻していきます。

この「使う」の次は「貯める」ですが、ここのお金は簡単に崩さず貯めておきたいもの。「生活費0.5ヵ月分」の上乗せ分の範囲でイレギュラー支出を押さえておく意識を持っていてほしいと思います。

イレギュラー支出と上手に付き合うには、いま述べたような管理の仕方があります。

ご自分の段階にあわせ、管理の仕方を工夫していただきたいですが、やはり鉄則は「月の家計とは別管理」です。お困りの方は、ぜひ一度試してみてください。

横山光昭(よこやま・みつあき)

家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、個別の相談・指導に高い評価を受けている。これまでの相談件数は23,000件を突破。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。著書は60万部を超える『はじめての人のための3000円投資生活』や『年収200万円からの貯金生活宣言』を代表作とし、著作は累計330万部となる。

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