新型コロナウイルスの影響で営業環境は激変し、営業訪問を前提とした従来の商談の組み立て方は通用しなくなりました。

たとえばアポイントの取り方やプレゼンテーションのやり方についても、オンラインでの商談が主流になりつつある状況下ではさまざまな影響が出ているわけです。

そういった状況下では、営業の準備、営業の指導の仕方、営業マネジメントの方法なども変わっていく必要がありますが、まだまだ新しい仕組みを確立できていない組織が少なくないことも事実。もちろん同じことは、マーケティング環境についてもあてはまるはずです。

そこで、これから訪れるであろう“訪問しない営業”が主流となる時代に向けての指南書として企画されたのが『訪問しない時代の営業力強化の教科書 営業×マーケティング統合戦略』(株式会社セールスフォース・ドットコム/株式会社パーソル総合研究所 共著、渥美英紀 編著、翔泳社)。

本書では、営業戦略や営業研修、営業人材育成の分野で30年以上の実績の「株式会社パーソル総合研究所」、SFAやMA分野で世界でも有数の実績をもつ「株式会社セールスフォース・ドットコム(以下、Salesforce)」、BtoB分野のWebマーケティングに深い造詣をもつ「株式会社ウィット」、この3社が参画し、それぞれ最前線で問題解決に当たっている立場から、惜しみなくノウハウを提供しています。(「はじめに」より)

取り上げられているテーマは、「営業戦略」「営業マネジメント」「営業スキル」「営業人材の育成」「SFA」「MA」「インサイドセールス」「カスタマーサクセス」「マーケティング」「総合的戦略に向けたロードマップ」の10種。

営業とマーケティングを総合的に捉え、これ1冊で全体像をつかむことのできる網羅的な内容になっているそうです。きょうはChapter 3「営業スキルアップ」のなかから、いちばん気になる「オンライン営業に必要な営業スキル」に焦点を当ててみることにしましょう。

訪問しない時代の営業力強化の教科書 営業×マーケティング統合戦略 990 (Kindle版) Amazonで見る !function(t,e){if(!t.getElementById(e)){var n=t.createElement("script");n.id=e,n.src="https://araklet.mediagene.co.jp/resource/araklet.js",t.body.appendChild(n)}}(document,"loadAraklet")

オンライン営業に必要な営業スキル

冒頭でも触れたとおり、これまでの営業はお客様との対面営業が中心でした。しかし今後は対面営業に加え、オンラインツールを使った新しい営業活動が当たり前のように実践されていくことになるはず。

とはいえオンラインを活用した営業活動への切り替えがうまくいかず、なかなか成果につなげられないという声が多くなっていることも否定できないようです。そこでこの項では、新しい営業ツールを活用し、成果を上げるために必要な営業スキルが紹介されているのです。

直接面談しないとバイイング・シグナル(購入する意思や態度)を見極められないと感じる方もいます。

しかし、この考えは誤解であり、非対面営業であっても営業スキルを向上させることでバイイング・シグナルをキャッチすることが可能になります。(60ページより)

具体的には、

ターゲティング(優先的な訪問先を選定し、戦略を立案する)アプローチ(訪問の事前準備をして面談計画を立案し、接触する)課題とニーズの把握(お客様のニーズや課題を明確にする)ソリューション提案(お客様のニーズを満たすために自社でできるソリューションを提示する)成約/納品(お客様の最適な選択を手助けするために自社でできることの合意をいただく)効果把握(リピーターになっていただくための関係性構築を行う)

と、プロセスごとに求められる営業スキルがものをいうわけです。(60ページより)

1. 事前準備の更なる徹底

面談時間内でより効果的な議論を進めるために必要なのは、情報収集をなるべく事前に済ませること。WebページやSFAの面談履歴、電話やメールの情報を含め、事前情報を徹底的に知ることが重要だというわけです。

2. ファーストコンタクトのための仮説準備

初めてのお客様とオンラインで面談する場合は、相手の表情を捉えづらく、目配せができないなかでのコミュニケーションが求められます。そのため、面談となった背景や仮説を十分に考察し、真正面から議論に入ることが大切。

3. 面談テーマ(面談目的)の設定

面談テーマを明確にし、お客様の要望を把握しつつ、自社の持つ強みを的確に伝えるべき。また、面談ごとに次のステップを先方と共有することを徹底し、明確な意思決定までのプロセスを明示することが重要。

4. 面談後のフォローの徹底

面談終了後には素早く面談情報のまとめをメールで送り、面談後フォローを徹底。営業担当者の対応範囲はオンラインでしか証明できないため、要望に対する的確で迅速な回答が強みになるのです。

5. ステークホルダーの明確化

オンライン営業は、意思決定者やステークホルダーが捉えづらくなるため、ステークホルダーを明確にすること。また、会えない意思決定者やステークホルダーにも面談内容が届くように情報を準備し、届いたことを確認するのも忘れずに。

このように今後は、対面営業とオンライン営業とを組み合わせた“ハイブリッド営業”を通じて、お客様との接点を増やすことが重要な意味を持つわけです。(60ページより)

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企業にとって「売上を上げる」ことは、営業担当のみならず多くの人が関わる必要のあるテーマ。そういう意味で本書は、すべてのビジネスパーソンにとって重要な意味を持つものであるといえそうです。

Source: 翔泳社