水谷豊、段田安則、高橋克実、堤真一が兄弟コーラスグループを演じ、2023年4月から全国9カ所を巡演している舞台『帰ってきたマイ・ブラザー』。5月18日の大阪公演前日にキャストのひとり・高橋克実が会見をおこなった。
■ 水谷豊は「めったに舞台をおやりにならないから必見」かつて大ヒット曲を出したものの、すぐに消えてしまった昭和歌謡のグループ「ブラザー4(フォー)」。令和の時代に再評価を受け、再結成を持ちかけられた彼らだが、果たして無事に歌声を披露できるのか? という一騒動を、笑いと涙を交えて描き出すコメディだ。
高橋が演じるのは、風来坊気質の三男。俳優としても活躍する「ジョビジョバ」のマギーの脚本は「全員ほぼほぼ当て書きで、濃いキャラクターばかりです。個性のぶつかり合いになっていて、当て書きの成功例と言っていい」と評価し、「最後は歌で終わるので、客席から歓声やアンコールとか、ライブのあとみたいなすごい反応がありました」と、作品の反響を語った。
なかでも注目されるのは、長いキャリアを誇りながら2回しか舞台経験がなく、これが23年ぶり3度目の舞台となる水谷豊。高橋も「めったに舞台をおやりにならないから必見」と真っ先に見どころに上げ、さらに「暗転中の移動とかに慣れていらっしゃらないので、なにかするときには、段田さんにつかまったりとかしていました(笑)」という、舞台ならではの裏話も明かしてくれた。
■ 「笑えることに特化した、言ってみればベタなお話」ここ最近は『セールスマンの死』(2022年4〜5月)など、シリアスな舞台が続いていた高橋だが、本作は「なにか深いテーマのある、美しい兄弟の話ということではなく、楽しくて笑えることに特化した、言ってみればベタなお話。特に昭和歌謡がお好きな方にはたまらないと思うので、大阪、兵庫、京都のどこかで来ていただければと思います」と呼びかけた。
演出は、Eテレ『みいつけた!』のオフロスキーでおなじみの小林顕作。4人のほかには池谷のぶえ、峯村リエ、寺脇康文が出演する。
大阪公演は5月18〜22日に「森ノ宮ピロティホール」(大阪市中央区)、兵庫公演は6月2〜4日に「兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール」(兵庫県西宮市)、京都公演は6月29日・30日に「ロームシアター京都 メインホール」(京都市左京区)にて。チケットは各都市ともS席1万1000円ほか(現在発売中)。
取材・文・写真/吉永美和子