『アルジャーノンに花束を』『デスノート THE MUSICAL』など、数多くのミュージカルに主演する人気俳優・浦井健治。その最新出演作『家族モドキ』の会見が6月1日に大阪市内でおこなわれた。

■ 「人間の愛とは?」「家族とは?」

大学で教鞭を執る次郎(山口祐一郎)とその娘・民子(大塚千弘)、民子の先輩・渉(浦井)とその妻・園江(保坂知寿)の4人が、会話が進むにつれ次第に疑似家族的な関係になっていく物語。脚本は、大河ドラマ『篤姫』などで知られる田渕久美子。その会話の妙、そして、そこに込められた問題提起に惹かれたという。

浦井は、「誰にでも起こりうる問題が、結構踏み込んで描かれるので、すごく『家族とは?』『人間の愛とは?』ということを、感じていただけるのではないかと思います」と本作の魅力を語る。

■ 「『そこは・・・』と言いたくなる性格」

登場人物たちは、田渕いわく俳優たちの個性に合わせたもので、「(田渕さんが)4人それぞれに愛をかたむけてくださった」キャラクターになっているという。浦井が演じる渉は、「不器用だけど、やさしい部分が突出している人。でも、結構考えないでものを言ってしまう・・・」という憎めない青年だ。

しかし、「田渕さんは(僕のことを)こう思ってくださったんでしょうけど、うちのマネージャーには『これは浦井じゃないよ。こんなに純粋じゃないでしょ?』と言われました」と苦笑した。

演出は山田和也。7月の東京公演を経て、8月18日〜20日に「サンケイホールブリーゼ」(大阪市北区)で上演。チケットは1万1000円(現在発売中)。

取材・文・写真/吉永美和子