ウーピー・ゴールドバーグ主演の、同名コメディ映画が原作のミュージカル『天使にラブ・ソングを〜シスター・アクト〜』。ブロードウェイ版キャストの大阪公演のアンバサダーに、日本版で主役のデロリスを演じつづけている森公美子が就任。6月26日に森が来阪し、「ブロードウェイのすばらしさを体験できる」という舞台の魅力をアピールした。

◆ 日本版では森が演じるデロリス「嘘をつけない人」

殺人事件に巻き込まれて、修道院に匿われることになった歌手・デロリスが、厳格な院長と対立しながらも、聖歌隊を指導して修道院を立て直していく・・・という物語。ウーピー自身がプロデュースしたミュージカル版は、『美女と野獣』『アラジン』などで知られるアラン・メイケンが楽曲を担当して大ヒット。2014年初演の日本キャスト版も、今まで4度も再演されるほどの人気作となっている。

森は映画と舞台の違いについて「メイケンの音楽がとにかくすばらしい。ヒップホップから宗教音楽までタイプの違う曲があり、その(歌ってる人の)気持ちに入っていけるような音楽です」と説明。さらに今回の来日版は「映像で拝見しましたが、15年前にアメリカで観たものよりグレードアップし過ぎていて、衣裳や照明がすごくきらびやか。『私がやっているものと違う?』と、一瞬思いました(笑)」と言うほど、ビジュアル面が格段に進化したそう。

自身が演じたデロリスについては「嘘をつけない人」と一言。「誰に対しても正直で、同じ態度で接することができる。でも多分、本当の愛情を知らなくて、人に励まされたことのない人だとも思います」と評し、「そんな彼女が、修道女たちに愛とか友情をたくさんいただいて、一緒に成長していくんです。その姿に、観ている人たちも心を揺さぶられると思います」と、時おり思い出し泣きをしながらも、その魅力を語った。

◆ 関西の観客は「最初からノリが良くてありがたい」

ブロードウェイキャスト版の来日公演は、これが3回目となるが、大阪公演は実は今回が初。「関西のお客さまは、最初からノリが良くてありがたいので、本当に宝石箱です(笑)。ブロードウェイの人たちと、一緒に歌ったりしてほしいですね」と観客の反応に期待し、「アンバサダーにもなったので、行けるなら大阪で観たいです。パンフレット売りでもしようかな?」とも語っていたので、もしかしたら会場でサプライズがあるかも?

7月頭の東京公演を経て、大阪公演は7月24〜28日に「オリックス劇場」(大阪市中央区)にて。チケットはS席1万3500円ほか、現在発売中。

取材・文・写真/吉永美和子