「ユーチューバーやってます。撮影させてもらいます。って方が増えてますが今後当店のご来店禁止させていただきます」と、YouTuberの来店を拒否したツイートが話題に。インターネットやSNSの利用拡大により誰もが発信できるようになったことで、飲食店が抱えるようになった現代ならではの悩みに賛否両論が集まった。

正直な思いをツイートしたのは京都のラーメン店「吟醸らーめん久保田」の店主・久保田さん(@ramenkubotagumi)。京都屈指の人気ラーメン店として知られ、全国各地からファンが訪れる名店だ。最近ではYouTuberやブロガーなどネット上で活動する人たちの訪問も多く、もどかしい思いをすることが増えてきたそうだ。

久保田さんによると、「先日YouTuberの方が来て、名刺を置いて勝手に撮影していったことがあったので、ツイートには『YouTuber』と書いたのですが、最近は何も言わずに撮影する方も多くて困っているんです」と現状を話す。

ラーメンを撮影するだけの人もいれば、店内を撮影する人も多くいるそうで、「厨房からは何を撮影しているのか確認するのは難しい」と久保田さん。スタッフのなかには「顔が分かるよう撮影された」という報告もあったといい、その写真や動画がネット上にアップされた場合、スタッフの個人情報が流出してしまうことを懸念。

また、撮影者と同時間帯に食事していた人が写り込んでしまった場合にも同じく、ネット上に顔写真が流出してしまう恐れも考えられる。それらを考慮した結果、店を守るために今回の「YouTuberの撮影禁止」発言をするに至った。

久保田さんは、「自分が注文したラーメンを撮影してもらうのは構いません。でも、ほかのお客さんが映ったり、食事の迷惑になったりするような撮影、またスタッフの身に危険が及ぶ可能性のある撮影はやめて欲しい。何よりせっかく作ったラーメンをおいしく食べられないようなことは遠慮して欲しい。僕はただ、みんなが気持ちよく食事ができるようにしたいだけなんです」と心情を吐露。

気軽に写真や動画の撮影ができ、また発信することが容易になった今、便利な反面多くのリスクも潜んでいる。誰もが気持ちよく過ごせるようどのような行動をとれば良いのか、一人ひとりがきちんと自分ごととして考えて行動したい。

取材・文/野村真帆