「天才すぎる銭湯を見つけてしまった…」と、10月4日に漫画家のごえたむ(@goetam33)さんがツイートした京都のとある銭湯が5938リツート、2万6千いいねの話題となっている。

その銭湯とは、明治中期から営業を続ける「まつば遊湯」(京都市上京区)。なんとこの銭湯、浴室のなかにインコがいるというのだ(しかも複数羽・・・!)。信じがたいので、「行った銭湯は200超え」という銭湯マニア・ワ田さんに聞いたところ「インコだけじゃなくてカメもいますよ」とのこと。ただ「動物がいる銭湯はなかなか聞かない」くらい珍しくはあるそう。

そしてツイート主のごえたむさんに聞いてみても、「ただでさえお風呂に入ってるって時点で最高なのに、さらに仲良さげなインコたちの様子に癒やされて、とても有意義な時間でした」と絶賛。これは自分の目で確かめねば・・・と、さっそく取材へ。フロントには、かつて駅で使われていたという年代物の時計や大正末期の入浴料金表も飾られており、見どころ満載の予感。さらには、看板鳥ことボウシインコ・おうちゃんがカウンターで「オカアサーーーーーーーン!!!」と絶叫中。

そして浴室にはガラス越しインコたち・・・はもちろん、めっちゃ大きいカメも発見(ワ田さんの言うとおりだ!)。植物が多くあしらわれた開放的な浴室で、奥の壁には側面までダイナミックに彩られたタイル絵が堂々と座している。うーん、気になるところ満載! ということで、同銭湯の3代目・松井さんに話を聞いた。

──なんでインコが浴室に・・・? 開業当時からいるんですか?

私の代に変わった約37年ほど前に全面改装をし、その際にお風呂から眺める事ができる観葉植物の部屋を設けました。当時自宅で飼っていた3匹のインコをその部屋に放したところ、気に入ったのか部屋から出なくなり・・・その日はそのままお店を開けたんです。そうすると、大反響になりまして! 観葉植物よりインコを見れるようにした方が良いのではないかと思い、インコ専用の部屋にしました。

──偶然のきっかけでインコ銭湯ができたのですね!

そうですね、お客さんにインコの部屋にしたらいいと教えてもらったという感じです。一時期は140〜150羽ほどのインコがいましたが、増えたり減ったりしながらも今に至っています。

──お客さんからはどんな声があがっていますか?

見ているだけで癒やされると言ってくれるお客さんが多いですね。会社で嫌な事があっても、この銭湯に来てインコを見ているだけで気持ちが落ち着く、という人もいます。

あとは、子どもたちが楽しんでくれていますね。インコに一番近いお風呂はあえて浅い浴槽にし、低い温度に設定しています。お風呂が嫌いな子も、ここへ来たらじっとインコを見ながら入ってくれると奥さま方から聞きます。

──長風呂まちがいなしですね。インコは今何匹いるんですか?

3種類のインコが居て、セキセイインコが35匹、オカメインコ2匹、コザクラインコが2匹になります。下にはリクガメの「かめたろう」が居ます。

──(思ったより多いな・・・)カ、カメまで・・・なぜ飼おうとなったんですか?

25年以上前、ペットショップで前オーナーさんが飼えなくなった「かめたろう」が桶のなかに居まして。店員さんに「この亀はどうするのか」と聞いたところ、「前のオーナーさんがいつでも会える場所」「しっかり歩ける場所」「寒がりなので暖かい場所」の条件が合えば譲りたいとのことで、引き取りました。番台にいるボウシインコの「おうちゃん」の次に人気なのが「かめたろう」です。

──(おうちゃんの「オカアサーーーーーーーン!!!!!!!」が響き続ける賑やかな取材でした)。

「まつば遊湯」の入浴料は大人450円。営業時間は昼3時〜夜0時まで、定休日は日曜日。JR嵯峨野線「円町駅」から徒歩約10分。

取材・文/高垣亜弥