告示から8日を迎えた知事選挙。候補者それぞれが「環境保全」について、熱い論戦を交わしています。

6月20日投票の知事選には、いずれも無所属で4期目を目指す現職の川勝平太氏(72)と自民党推薦の新人、岩井茂樹氏(53)が立候補しています。

川勝平太氏(72)

川勝氏
「大井川…見えますかね」

おととい9日、川勝平太氏(72)の姿は大井川流域・島田市にありました。その目的は、大井川を視察するためです。

川勝氏
「この辺はそれなりに流量があるが、一部下流では歩いて渡れそうなところもある」

大井川の現状を目の当たりにした川勝氏。南アルプスは「人類の共有財産」で水循環の「シンボル」だと強調しました。

川勝氏
「そのシンボルが今、水を奪おうとしている。しかも近代技術の効率化のために。命が大事か、それとも効率的な技術を重視するか。5分10分のことを争う、それが本当に正しいことなのか。いったん立ち止まって考え直した方がいい。まずは、流量、水質、生態系、土捨て場の問題、監視態勢…等々。徹底的に議論していき、果たして本当に水循環とういうものが保証できるかどうか、対話を、意思決定者に突き付けていきたい」

リニアの水問題をはじめ、県内各地で「環境保全」を前面に打ち出し、訴えを続ける川勝氏。大井川流域市町の街頭演説には、支援者らが応援に駆け付け、看板や垂れ幕を掲げていました。

県東部では、伊豆半島のメガソーラーをめぐる問題についても触れ、自然環境を守る意味では同じだと主張しました。

川勝氏(6日 富士市)
「メガソーラーをつくるというのは、山を崩しますから。集中豪雨が起こると土砂が流れて川が汚れて漁場がやられるわけです。同じなんですよ。ですから、大井川の問題も一緒」

岩井茂樹氏(53)

一方、月曜日から県東部で活動を続ける岩井茂樹氏(53)は、昨夜(10日)、函南町で街頭演説に立ちました。そこで触れたのが、この問題についてです。

岩井氏
「メガソーラーの話も地元の皆さまの話を聞かないで、今の知事が決めた。私はメガソーラーについては、しっかりと手続き上の瑕疵がないか確認し、是々非々で皆さまの声をしっかりと聞きながら、厳しい態度で臨もうと思う。いかがでしょうか(拍手)」
「私は防災の専門家。国交省の副大臣もしていた。水の担当。今までの経験を全て生かしてこの地域の安心安全のために全力を傾けたい」

函南町の軽井沢地区で計画されているメガ―ソーラー事業。東京ドームおよそ13個分の広大な山間地に、10万枚のソーラーパネルを設置して発電するもので、「環境破壊」や土砂崩れなどの「防災面」を懸念する住民からは反対の声が上がっています。

演説では函南町の仁科喜世志町長もマイクを握りました。

函南町 仁科喜世志町長
「令和元年7月8日に、現職知事は条件付きで許可を下ろしてしまった。治水に不安があり、昭和5年の北伊豆震災の丹那断層の真上にメガソーラーはいらない」

告示後、リニアの水問題について大々的には触れてこなかった岩井氏。ただ、この問題についても県と住民との対話の必要性を強調しました。

岩井氏
「現地に入って、皆さんここまで反対しているとは。まさにコミュニケーションをとれていないんだなと思った。環境破壊は決定的にまずいと思う。県という立場を踏まえて、ダメなことはダメということもあるかもしれない。そこはしっかりそういう対応でいきたい」

2人の主張を県民はどのように判断するのか。熱い選挙戦繰り広げられている静岡県知事選は今月20日投票です。