静岡県 難波喬司副知事(17日):「きょう中間報告案が有識者会議で示されたが、これについては、かなり驚いた内容になっている」
難波副知事が「かなり驚いた内容」と話すのは、リニア問題を巡る国の有識者会議の議論をまとめた「中間報告案」についてです。

17日に行われた会議で、事務局を務める国交省から示された案には、「トンネル掘削による大井川中下流域の地下水量への影響は、極めて小さい」と書かれていたのです。

委員は…

この案に、有識者会議の委員からは…。

森下祐一委員(静岡県専門部会の委員)(17日):「私は大井川中下流域に住んでいたらどう思うかと考えた。私が流域住民だったら、極めて小さいというのは、どの程度なのかと疑問に思う」

沖大幹委員(17日):「地下水への悪影響は、河川流量の季節変動などの影響に比べて極めて小さく、おそらく検知されないという言い方でよいと思う」

難波副知事「合意できる内容でない」

難波副知事は「県として合意できる内容ではない」と強調しました。

難波副知事(17日):「県が言ったことに対して、国交省の説明によると、しっかり受け止めたという言い方をしていたが、私の理解としては全く受け止められていない。ひょっとすると、我々が申し上げている内容を、理解していないのではないかと思う内容。私としては大変戸惑っているのが実態」

一方で、川勝知事が福岡捷二座長を「御用学者」と批判し、交代を求めていることについては…。

難波知事(17日):「私個人ということで言えば、私は交代を求めていません。ここまで分析・解析が進んでいることについては、座長が大変努力してまとめていると思うので、それは私としては感謝申し上げたい。ただ問題は、座長コメントが毎回「あれ?」ということになるので、川勝知事はそこの部分を捉えているのではないか」

「慢性的に水が足りない」と書くのが当たり前

この発言の3日後、難波副知事の姿は御前崎市にありました。大井川の水を利用する流域自治体のひとつ、御前崎市の市議会に招かれたのです。ここでも、中間報告案には、重要なポイントが抜け落ちていると指摘しました。

難波副知事(20日):「まず地域の方々の理解を得るためにここに書かないといけないのは、大井川の水は『命の水』とも言われていて、高度に使用していて、『慢性的に水が足りない』というふうに最初に書くのが当たり前」

中間報告案をめぐる対立に、赤羽一嘉国土交通大臣は20日、「17日付の副知事の記者会見の概要メモを一読した。その中で一つは科学的な分析に基づく議論については評価するという表現があった。他方、大井川の水の実現象についても論じてほしいとコメントがあった。いずれにしてもこうした指摘を踏まえ、次回の有識者会議においては、議論が行われるものと承知しているところ」と述べました。