陸上競技 [ハンマー投げ]競技別解説

スウィングのうねりで面を入れ替える

水平方向の加速を使って投げる点では円盤投げと同じ運動ですが、両手で投げるところが大きな違いです。両手でグリップして面を入れ替えるという点では、ゴルフのスウィングに近い動きだと言えます。両手でスウィングをすると、体幹にうねりが生じるため、このうねりを使って面を入れ替えるようにします。また、横回転で得た水平方向への加速を、最後は縦回転に変換して飛ばすため、身体が回りながらも手を残せるよう、体幹部を大きく使って柔らかく動かす意識が必要になります。一連の動作の中で、どれだけ細かくビートを刻めるかというのもポイントです。

競技の起源

古代アイルランドで行われた「ティルティンのゲーム」における車輪投げ(取っ手がついた車輪を投げるもの)が始まりだと言われている。その後は、柄のついた石などが用いられ、14世紀になると鍛冶屋のハンマーが使われるようになった。オリンピックでは1900年のパリ大会で初めて採用され、現在のような球形ハンマーが使用されるようになった。

スウィング&リリース

●スウィング

【クロス】左右に振るような楕円軌道
身体の真横に置いたハンマーを、左右に振るような横楕円軌道からスウィングを始めるとよい。このとき、A1タイプはみぞおちを、B2タイプは胸鎖関節を中心にスウィングをすると動きが安定する。

【パラレル】前後に振るような楕円軌道
身体の後ろに置いたハンマーを、前後に振るような縦楕円軌道から、スウィングを始めるとよい。このとき、A2タイプはみぞおち裏を、B1タイプは仙骨を中心にスウィングをすると安定する。

●リリース

【A】前手のリードで振り飛ばす
両手回旋から前手(引き手)でリリースし、振り抜くイメージ。

【B】後ろ手で投げ飛ばす
両手回旋の後ろ手(押し手)でリリースし、振り払うように投げるイメージ。

【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一

「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!