韓国ナンバーワンのヘルス&ビューティストアの「オリーブヤング」。このお店の戦略から、売れるブランドに必要な要素を、メルマガ『次世代ニューノーマルに売れるサステナブルビジネス〜第3の持続可能なビジネス 全貌解説!!』著者の清水ひろゆきさんが詳しく語っています。 

韓流ブーム、オリーブヤングに見る、売れるブランドに不可欠な要素とは?

直近韓国のコスメ、百貨店、セレクトショップ、食品の売り場を視察し、「韓流はなぜ売れるのか?」,そのメカニズムを解説する韓国ソウル視察セミナーを開催しました。

今回の視察で、特筆すべきものは、なんといっても、韓国コスメの代表ともいえる、オリーブヤングにインバウンドが押し寄せ、店内は出入りが困難なほど超混雑だったことです。

まさに円安?ウォン安?で、インバウンド目線では激安=爆買いするほどのコスパだったのは間違いなさそうです。が、本当にコスパだけが爆買いする理由?だったのでしょうか?

今号では、日本法人開設を見据え日本進出を企てるオリーブヤングの戦略を、次世代に支持される、売れるキーワードで検証分析していきます。

題して「韓流ブーム、オリーブヤングに見る!売れるブランドに不可欠な要素とは?!」です。韓流トレンドの本質を、実際に売り場を見た清水ひろゆきが伝えます。

オリーブヤングはオムニチャネルを戦術化する??

1997年サムスングループから分離独立、ヘルス&ビューティーに特化した業態として店舗拡大したオリーブヤングは2019年には1,200店舗を突破しました。

同社は2016年には売上1兆ウォン(日本円で約1,000億円)を達成し、2011年からEC事業を開始、その後はアメリカのデパートメイシーズが2000年代に取り組んだオムニチャネルを韓国仕様にして導入することで更なる売り上げ獲得に向けて動いているようです。

コロナ禍収束後、直近の売上高は前年比660%増加達とメディアでは報道されていました。が、オリーブヤングはグローバル戦略としては、14年の米国法人、18年の中国法人はオンライン事業のみで、実店舗は中国で10店舗を展開したにもかかわらず、赤字が続き閉店しています。

つまり、同社がオムニチャネルを2010年辺りから強化し始めたのは、実店舗で失敗したこの経験があったからでしょう。

今後オリーブヤングがオムニチャネルを戦略に、売り上げを更にアップするには、顧客がオンライン、オフライン両方で購入する戦術をとり、客単価アップが可能となるか?にかっています。

オムニチャネルの利便性だけではオンラインの売り上げアップにはつながらない?!

オリーブヤングは店内に入ると、壁面に映し出される複数のディスプレイを重ねた迫力のある映像が、来店客のワクワク感を高揚させ、視界に飛び込んでくる目を引くパッケージに記載された10個買えば〇〇というコスパ訴求が、思わず買ってしまう衝動を起こす仕組みとなっています。

しかし、実店舗でのこのような購買体験がオムニチャネルのキモになる利便性にリンクし、来店客にオリーブヤングの商品をオンラインでも購入したい!というニーズにつながるか?は疑問です。

今回現地開催の韓国ソウル視察セミナーで実感したのは、オリーブヤングの店頭で購入する商品がパスポートをスキャンするだけで、免税価格(消費税抜き)で購入し、その場で持ち帰ることができる、並ぶだけで、レジでは待たせないスムーズな購買体験でした。
実店舗では、私も店内のお得な楽しさに魅了され、他の来店客が無造作に、これ、あれと買い物かごに入れる姿を見て、レジに並ぶまでに目的とした商品以外数点を手に取り、衝動買いしてしまいました。

OMO、即ちオンラインとリアルの融合ができれば、顧客の利便性が最大化され、売り上げがアップできる!!これこそがオムニチャンネル戦略を具体化する戦術を練る上での仮説です。

即ち、オリーブヤングは実店舗でワクワクした購買体験をした顧客を対象に、リアル、Web、デバイスの分け隔てをなくし、スムーズな購買体験が行えるシームレスでストレスフリーなオムニチャネルの買い物ができることを付加価値として提供することで、コスメという非耐久消費財のリピート購買を促す考えなのです。

韓流ブームは一過性のものか?

これまで紹介したオリーブヤングの提供するオムニチャンネルの戦略は、すでに米国ではウォルマートを筆頭に導入、日本ではセブン&アイ・ホールディングスが採用(※後に廃止)しました。オリーブヤングは、オムニチャネルをOMOという顧客が主体の視点で、顧客の日常生活と同じようにオンラインとオフラインを融合することで捉えなおし、米国流のビジネスモデルではなく、韓流のビジネスモデルを構築しようとしています。

米国発のマーケティング戦略オムニチャネルは、韓国に輸入され、韓国はオムニチャネルでは先陣を切った日本企業の失敗からも学び、韓国にしかない、韓国の映画、テレビ、ドラマ、 K-POP、料理、化粧品にまで及ぶコンテンツ視を、モディファイ(修正,変更,手直し)することで韓国しかできない、韓流ビジネスモデルを生み出しました。

韓流が意味するものとは、単にブームでは終わらない、身近で異なるカルチャーとなる、これまでにない第三のビジネスモデルとして認知されていく予感大です。

image by:Tupungato / Shutterstock.com

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