香港警察により不当逮捕された上に約7カ月もの間収監され、6月12日にようやく釈放された香港の民主活動家・周庭さん。これまで彼女はSNSや香港マスコミを通して香港の現状や当局の横暴を世界に訴えてきましたが、香港国家安全維持法が施行された今、現地メディアは周庭さんの言葉を正しく伝えることが可能なのでしょうか。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、香港メディアによる今年の天安門事件を伝える記事を指標に、香港における報道の自由度を探っています。

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今、香港に報道の自由はあるか?(周庭さんの釈放)

香港の民主活動家、24歳のアグネス・チャウが昨日6月12日の朝に釈放されました。彼女は大勢の報道陣に取り囲まれたものの無言で車に乗り込んだとの事です。

ご存知の通り彼女は香港の象徴的存在です。美人で日本語もしゃべれます。彼女がこれからどのような発言をするのかは日本も世界も注目しています。

ここで疑問が生まれます。その香港、昨年6月に香港国家安全維持法(国安法)が施行されました。それが今現在、どれぐらい報道の自由を縛っているのでしょうか?

彼女が発言したとして、それを香港の新聞・TVは正しく取り上げるのでしょうか?

すでに香港に報道の自由がないとすれば、彼女が発言しても、少なくとも香港のマスコミがそれを取り上げる事はできません。そのあたり、実際どの程度の規制があるのでしょうか?

その報道の自由度を探るよい指標があります。

天安門事件です。

1989年6月4日に北京で天安門事件が起りました。以来、毎年この時期に関連報道がされるですが、それは今年の香港ではどのようにされたのでしょうか?

以下、香港の英字新聞、サウスチャイナモーニングポストの6月4日-10日の記事の小見出しです。

天安門事件の記念行事で香港が制限される中、海外の活動家が世界に忘れないよう呼びかけ 中国で天安門事件に言及したと見られるショッピングアプリがブロックされる 天安門事件の犠牲者を悼み、記憶の炎を絶やさないためにサンフランシスコに集まった群衆 香港|「天安門だけではなく、2019年も」。6月4日の天安門事件の追悼式が禁止されたが、香港人たちは「打ちのめされたが、負けてはいない」と語る

英字新聞という事もあるのでしょうが、特に遠慮せずに報道されています。

ここから類推すると、アグネスの発言も当面は正しく報道されるでしょう。

このサウスチャイナモーニングポスト紙が天安門という言葉を使わなくなったとき、またアグネスが発言したにも関わらず報道されなくなったとき、「香港から報道の自由がなくなった」と言えるでしょう。引き続き注目が必要です。

P.S

香港はとても親日的です。コロナ前の2019年の訪日者数は230万人に達していました。香港人口が730万人であることを考えると驚異的です。単純計算で4人に1人以上が日本に来たことになります。1年間にです。香港の人が日本を愛してくれている事がよく分かります。

(メルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』 6月13日号より一部抜粋)

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image by: Honcques Laus , CC0 1.0, ウィキメディア・コモンズ経由で

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