日本に続き、11月には「ウィズコロナ」に転換するとみられる韓国。歓迎する向きもある一方で、若い世代には戸惑いも広がっているようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、新型コロナの流行期に入学しリモート授業が日常となっている大学生や、コロナ自粛のため退社後の会食の経験のない若い社員たちから上がっている不安の声を紹介しています。

社会人1年生たち、「ウィズコロナ」にため息

早ければ来月(11月)初めに第一歩を踏み出すものと予想される韓国での「ウィズコロナ=段階的日常回復」。2020年からの感染症流行期間中に社会生活を始めた社会人1年生を中心に、経験したことのない日常回復に対する期待感と不安感が同時に感知されている。(国民日報を参考にした)。

大学街ではコロナ19で低迷していた部活など、キャンパス生活を回復しようという準備に突入した。10月17日、ウィズコロナ前の、事実上、最後のソーシャルディスタンス方針が発表されると、ソウル地域の8つの大学(建国大学、国民大学、東国大学、明知大学、ソウル市立大学、世宗大学、韓国外国語大学、弘益大学)は、大学サークル連合体育大会の企画に乗り出した。コロナの影響で対面授業が禁止され、部活動をはじめ学校生活が中断されていただけに、新入生に所属感を感じさせ部活動も誘導する計画だ。

世宗(セジョン)大学総サークル連合会のキム・ヤンジン会長(22)は17日、「先頭に立って、止まっていた日常活動を再開するため動こうとするのだけれど、周りの人々の顔色を伺がいながらやっている状況だ」とし「11月第2週目を目標にフットサル、卓球、テニス、バスケットボール、野球などの屋外スポーツの学校対抗戦や各大学のヒップホップ、ダンス、バンドサークル大会などを一緒に準備中」と述べた。

コロナ大流行時期に入学したいわゆる「コロナ学番」(2020・2021年に入学した学生をさす。韓国では2021年に入学したら2021学番などと表現する。略して21学番などとも)らは、まともなキャンパス生活を経験できなかったため、対面授業に対する期待と同時に恐ろしさもあると表現する。ソウルのある大学に今年入学したパク某君(19)は、「対面授業再開の話が出た後、『遅ればせながら開講パーティをやろう』という話も出ている」とし「成人になった後、大勢の人と会ったり団体で何かやったという経験がほとんどなく、負担に感じる部分もある」と話す。

また別の大学に通うキム某君(19)も「友達と『私たちだけで会食予行演習でもしてみようか』という話もある」とし「経験したことがなくて漠然としながらも、今になって本当の大学生になったようで、ちょっとときめく部分もある」と述べた。

企業各社も、ウィズコロナ時期を迎え、厳しく制限していた海外出張や対面会議を再開するなど、社内防疫基準を少しずつ緩和している。コロナ期間中に就職し、団体会食文化に慣れていない新入社員の間では「やっと職場の同僚を知ることができそうだ」という期待感とともに「夜のない人生(つまり夕方から夜遅くまでつきあいさせられること)」に復帰するのではないかと不満の声が同時に出ている。

ある会社員は会社員の匿名コミュニティ「ブラインド(=登録された会社の社員だけが書き込むことのできるコミュニティ。ある程度知名度のある会社ならたいてい書き込みの資格ありだ)」に、「入社後コロナのため会食を経験したことがない」とし「外国語に、ピラティスに平日は退社後の日程がぎっしり詰まっているが、会食をしなくてもいいのか」と質問したりもしている。在宅勤務に慣れていて気にしなかった出勤の服装や会食の時にカラオケで歌うべき歌を問合わせる文章も目につく。

今年初め、ある化粧品会社に就職したファン某さん(32)は「はやくももう、団体会食の告知が出るほどなので負担だ」とし「団体でカラオケに行きそうな雰囲気で、ワクチンを打ってはあるけれどコロナ19感染が心配」と話す。

中央大学の社会学科のある教授は「直接対面する社会生活から得られる知恵と経験が存在するだけに、過去1-2年間に経験したことのない社会新人に対する組織的・社会的レベルの配慮と訓練が必要だ」とし、「まだコロナ19危機が終わっていないだけに、緩い防疫がもたらす危険も共に考慮して、新しい基準に対する考察も必要」と述べた。(無料メルマガ『キムチパワー』2021年10月18日号)

image by: KIM DONGHO / Shutterstock.com

MAG2 NEWS