「サザエさんじゃんけん研究所」が公開した勝率を上げる方法

 1969年から現在まで放送され続けている『サザエさん』は誰もが知る国民的アニメです。なかでも次回予告の後に行われるジャンケンもお決まりのコーナーで、つい本気で勝負してしまう人も多いでしょう。実は『サザエさん』のジャンケンには一定の法則が隠されているようです。今回はその法則についてご紹介します。

 ネット上ではサザエさんのジャンケンに関するさまざまな説が挙げられています。例えばエンディングに登場する家の煙突から出る煙の形によって、サザエさんが出す手がわかるという説が有名です。

 説によれば、煙は輪っか状・ニョロニョロと伸びた状態・なしの3パターンがあるそう。しかしフタを開けてみれば、煙突から出てくる煙は輪っかのみで、同説はガセネタであることがわかります。

 他にも「次回予告中の画面が切り替わるごとにグー・チョキ・パーの順で数える」という説も。ジャンケン前までに数えた手が、サザエさんが出す手になるようですが、これも必勝法ではないようで、負け続ける人が相次いでいます。

「グー・チョキ・パーのフリップの持ち方で手がわかる」という噂もささやかれていますが、これもガセであることが濃厚です。そもそもじゃんけんは1/3で勝利できるため、偶然的にも連勝する場合も考えられます。長期的に検証しない限り、説を立証するのは容易ではありません。

 都市伝説や噂レベルのガセネタが多くを占めるなか、最も有力な説を唱えているのが、サザエさんのジャンケンを約30年も追っている「サザエさんじゃんけん研究所」です。同名のサイトがあり、そこでは1991年からの放送で出されたジャンケンの手を分析し、サザエさんが出す手の傾向を研究しています。

 研究の成果はあるようで、2011年から2022年まで年間の勝率は5割以上です。確率で考えれば3割ほどの勝率が妥当なので、同研究の必勝法はある程度の効果があることになります。

 代表的な必勝法とは「直前2回法」と「最大間隔法」のふたつ。まず直前2回法とは直前2回の手の組み合わせとその次に出た手の実績値などから、次に出る確率が高い手を予想する方法です。もう一方の最大間隔法は、その時点で最も長期間出ていない手が次に高確率で出ると予測する考え方です。

 やはり過去のデータを解析しないとトライできない方法ですが、最大間隔法であれば直近の傾向を把握すれば実践することはできます。放映中にデータ放送の画面に切り替えることで、これまでの出目の確認も可能なので、実践する際に活用できそうです。

 もちろん「サザエさんじゃんけん研究所」にも大量の過去データがあるので、そこで自分なりに傾向を研究するのも面白いかもしれません。