正義超人、悪魔超人お構いなし? 同じ声優が複数のキャラを演じるケースも

 2024年3月29日に、同年7月から放送開始となる新アニメ『キン肉マン 完璧超人始祖編』の追加キャストが発表されました。YouTubeの「キン肉マン 公式チャンネル」では、同日に「完璧超人始祖編 PV第2弾」動画が公開され、既に新声優が発表されている主人公のキン肉スグルだけでなく、そのほかの主要キャラの声が確認できます。

 主人公のキン肉マン役は今作から宮野真守さんが演じ、これまでのシリーズでスグル役を演じてきた神谷明さんは、キン肉マンの父親のキン肉真弓と、プリンス・カメハメの二役を担当します。

 ちなみに『うる星やつら』に登場する面堂終太郎の声も、旧作は神谷明さんが演じ、2022年放送の新作では宮野真守さんに変わっています。

 新たな声優にさまざまな反響があるなか、過去のアニメシリーズでは「一人多役が珍しくなかった」ことも話題にあがっています。

 そこで今回は、過去のアニメ『キン肉マン』で、ひとりの声優が複数のキャラを演じたケースを振り返ります。

 1983年4月から放送されたTVアニメ『キン肉マン』で、ロビンマスク役を演じたのは郷里大輔さんです。郷里さんは、ロビンマスク役のほかに、悪魔超人のブラックホールとアシュラマンの声も兼任していました。

 その後、郷里さんはキン肉マンの息子を主人公にしたTVアニメ『キン肉マンII世』でも、引き続きロビンマスクの声を担当しましたが、残念なことに2010年にご逝去されています。

 そして新作の「完璧超人始祖編」では、ロビンマスク役を小西克幸さん、ブラックホール役は宮田俊哉さんになることが発表されています。

 また、過去のシリーズでキン肉マンの親友であるテリーマンの声を担当した田中秀幸さんは、悪魔超人のスプリングマン、プラネットマンの声も兼任しました。

 ちなみに、プラネットマンの技「人面プラネット」によって、テリーマンたちの魂を自らの肉体に移した際、プラネットマンの右肩にテリーマンの顔が現れました。このときプラネットマン自身と右肩が同じ声になるという奇妙なシーンが生まれています。

 今作「完璧超人始祖編」では、小野大輔さんがテリーマンの声を担当、スプリングマンの声は吉野裕行さんが担当します。

アニメ『キン肉マン 完璧超人始祖編』では、悪魔超人の声優もガラッと変わる?  (C)ゆでたまご/集英社・キン肉マン製作委員会

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 過去のアニメシリーズのウォーズマン役を最初に担当したのは田中亮一さんです。田中さんは、ウォーズマン役だけでなく、ミスターカーメンやジェシー・メイビア役なども兼任しました。

 そしてウォーズマン役は途中から堀秀行さんに変更になり、アニメ『キン肉マン キン肉星王位争奪編』では、掛川裕彦さんに変わっています。ちなみに掛川さんは同シリーズ内で、ウォーズマン役のほかにキン肉マンゼブラ、ブロッケンJr.役なども演じました。

 なお、新作の「完璧超人始祖編」のウォーズマン役は梶裕貴さんが担当し、ミスターカーメン役には谷山紀章さんが抜てきされています。

 そのほかにもアニメの旧シリーズでは、正義超人のリキシマン(原作ではウルフマン表記)の声を担当した広瀬正志さんが、ザ・ニンジャやケンダマン、ティーパックマンの声も担当していました。

 このようにアニメ『キン肉マン』の旧シリーズでは、声優が「一人多役」を演じるケースが頻繁にありました。もしかすると7月放送の新作「完璧超人始祖編」でも、神谷明さんのように過去のシリーズとは別キャラの声を担当する声優が現れるかもしれませんね。