「続きあります?」「こんな終わり方……」衝撃を受けたラスト

 2024年冬アニメは『葬送のフリーレン』や『薬屋のひとりごと』など話題作が多く見られました。そうしたなかで、「ここで終わり?」「そんな真実があったなんて……」と衝撃的な最終回を迎えた作品もあります。今回は、驚きのラストを迎えた2024年冬アニメをみてみましょう。

※この記事には『魔女と野獣』『姫様“拷問”の時間です』『メタリックルージュ』のネタバレを含みます。

『魔女と野獣』は、講談社「月刊ヤングマガジン」で連載されていた(現在は休載中)同題マンガ(著:佐竹幸典)を原作としたアニメで、過去に魔女から呪われた少女「ギド(CV:大地葉)」と、棺桶を背負った魔術師「アシャフ(CV:森川智之)」が、ギドの力を封じる呪いをかけた魔女を探しながら旅をするダークファンタジー作品です。

 この作品は描写が美しいだけに、残酷なシーンがより印象に残ってしまいます。物語の序盤から過激な描写も少なくありませんでしたが、特に最終回では幼い少年が農具や包丁でめった刺しにされる場面や、人間の首が吹き飛ぶ描写が衝撃的でした。

 さらに続きを期待せずにいられない意味深なシーンで物語が終了します。ただ現状、2期制作の発表はなく、原作も休載中のため、気長に待つ必要がありそうです。

TVアニメ『姫様“拷問”の時間です』キービジュアル (C)春原ロビンソン・ひらけい/集英社・国王軍第三騎士団

『魔女と野獣』のように衝撃を受ける最終回ではないものの、「ここで終わるの?」と衝撃を与えたのが『姫様“拷問”の時間です』でしょう。この作品は、集英社「少年ジャンプ+」連載中の同題マンガ(原作:春原ロビンソン/作画:ひらけい)が原作の「世界一優しい拷問」をうたうファンタジーです。

 国王軍と魔王軍が争いを始めた世界で、魔王軍に囚われた国王軍第三騎士団騎士団長である「姫(CV:白石晴香)」が拷問を受けます。焼きたてのトーストや、愛くるしい動物の赤ちゃんを用いた拷問に姫は耐え切れず、いろいろな「秘密」を明かしてしまうのです。

 最終回の前半は、これまで通りの魔王軍と姫の、ほのぼのとしたやり取りが繰り広げられました。しかし、エンディングテーマ「明日は明日の風が吹く」のあとに急展開を迎えます。

 見慣れぬ場所で目を覚まし、戸惑う姫に「魔王(CV:玄田哲章)」から「我々は異世界した」と告げられました。そして、もとの世界へ戻るために、異世界で悪事を働く「漆黒王(CV:内田雄馬)」と魔王による戦いが繰り広げられます。

 エンディング後に別のエピソード、それも唐突にバトルが始まる展開に衝撃を受けたファンも少なくないようです。『姫様“拷問”の時間です』は、すでに第2期制作が決定しています。2期では、姫が魔王軍からの拷問を耐えきる日は来るのでしょうか。

『メタリックルージュ』キービジュアル (C)BONES・出渕裕/Project Rouge

『メタリックルージュ』は2024年冬アニメの中でも大きく注目されていた、『鋼の錬金術師』『僕のヒーローアカデミア」などを手掛けるアニメ制作会社「ボンズ」の設立25周年記念として製作されたオリジナルアニメです。

 物語は人間と人造人間「ネアン」が混在する世界が舞台となっており、人造人間たちが命をかけて戦っていくバトルアクション作品です。人造人間の少女「ルジュ・レッドスター(CV:宮本侑芽)」が、相棒の「ナオミ・オルトマン(CV:黒沢ともよ)」とともに「インモータルナイン」と呼ばれる、政府に敵対する9人の人造人間を殺害する任務に挑みます。

 最終回では、謎に包まれた「人形遣い師(CV:家中宏)」の正体や目的が明かされました。思いがけないその素性と残酷な真実に衝撃を受けることでしょう。