エッグヘッド編で新たな謎が?

「週刊少年ジャンプ」にて連載中の『ONE PIECE』は最終章に入り、現在は「エッグヘッド編」が佳境へと差し掛かり大きな盛り上がりを見せています。いくつか謎が解明された一方で、エッグヘッド編では新たな気になる描写、謎も生まれました。

※この記事は『ONE PIECE』単行本108巻以降、単行本未収録の内容のネタバレを含みます。

 エッグヘッド編で特に話題になっているのは、1113話から天才科学者「Dr.ベガパンク」が配信で語り始めた「衝撃事実」ですが、それ以前にもファンの間で気になる人が続出した描写がありました。

 エッグヘッド編の最中に描かれた、元王下七武海「バーソロミュー・くま」の過去編では、「世界会議編」で初めて名前が出た「ゴッドバレー事件」について一部が描かれます。元海軍元帥の「センゴク」は、「『天竜人』とその奴隷達を守る為そこに居合わせたガープとロジャーが手を組みロックス海賊団を打ち破った事件」と説明し、それ以上の詳細は不明でした。

 そして、くまの過去編でゴッドバレーという島にて「天竜人」による「先住民一掃大会」という、悪趣味なゲームが行われていたことが判明します。

 このゲームの最中に、「ロジャー海賊団」と「ロックス海賊団」が乱入して来ることとなりますが、なぜ乱入したのか、また「ゴール・D・ロジャー」と「モンキー・D・ガープ」がなぜ手を組んだのかなどの詳細は明らかになっておらず、事件の全貌が明かされるのを心待ちにしている読者も多いです。

 くまの過去編では、若かりし頃の革命軍の総司令官「モンキー・D・ドラゴン」も登場しました。ドラゴンと言えば、顔に大きなタトゥーが入っているのが特徴です。物語の時間軸から22年前の第1097話では、顔のタトゥーはまだ入っていませんでした。しかし、その後、14年前のシーンが描かれた際には、顔には現在と同じタトゥーが入っています。

 この8年間の間にドラゴンは顔にタトゥーを入れたことが分かりましたが、時期や入れた理由などは定かではありません。この間に主人公「モンキー・D・ルフィ」が生まれており、ルフィの出生やまだ誰なのかも分からない彼の母に関係しているものとも考えられています。

 そのほか、くまの妻「ジニー」をさらい、「ジュエリー・ボニー」を妊娠させたと思われる天竜人が誰なのかも不明で、くまの過去編はしばらく大きな考察対象となりそうです。

 また、『ONE PIECE』の謎のなかで、多くの読者が気になっているであろう「黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)の正体」についても、少しだけエッグヘッド編にて言及されています。第1107話でエッグヘッドに「黒ひげ海賊団」の「ヴァン・オーガー」と「カタリーナ・デボン」が上陸した際に、五老星の「ジェイガルシア・サターン聖」との会話が描かれました。その際にデボンが言った「ティーチは特別よ」という言葉に対し、サターン聖は「血筋もな」と返しています。

 口ぶりからして、サターン聖は黒ひげの正体を知っていると考えられます。「血筋が特別」となると、特殊な種族あるいは特別な人間がルーツにあるのでしょうか。黒ひげ海賊団がかつてのロックス海賊団と同じく「海賊島ハチノス」を拠点にしていること、危険な大物海賊を何人も仲間にしていることなど、黒ひげとロックス海賊団船長「ロックス・D・ジーベック」には共通点があり、もしかすると彼らは血縁関係なのかもしれません。

 また、五老星に関しても、サターン聖以外の4人含めて全員がエッグヘッドに集結し、それぞれ「怪物」の姿に変身しており、どんな攻撃でもダメージを受けない異常な強さを発揮しています。しかし、これが「悪魔の実」の力なのかは判明していません。彼らがエッグヘッドに現れる場面では、「魔法陣」のようなものが出現しており、また別の力のようにも見えます。

 ネット上では、「五老星の上に君臨する『イム様』の悪魔の実の力で、怪物に変身しているのではないか」「悪魔の実で怪物に変身しているのではなく、これが正体」などいろんな説が出ているようです。「牛鬼」「馬骨」「サンドワーム」など、怪物名だけ判明して悪魔の実の説明はないというのは確かに不自然で、多くの注目が集まっています。

 その他、「『サンジ』はなぜ『黄猿』のレーザーを蹴りで弾けたのか」「不審な言動の多い黄猿は世界政府を裏切るのか」また、ベガパンクが仮説として「『悪魔の実』とは……!!誰かが望んだ『人の進化』の可能性である」と語ったことの真意は何なのか、などいろんな気になる要素が残されており、まだまだ謎は多いままです。完結までにどのタイミングで謎が明かされるのか、目が離せません。