まさに必殺! 「マヌーサザラキ」

 昔は、ゲームには裏ワザがつきものでした。今でも裏ワザはありますが、オンラインアップデートが当たり前になり、ゲームのバランスを壊してしまうような劇的な裏ワザは、バグや不具合として修正されてしまいます。でも、そういう裏ワザってイケナイ香りがして魅力的でした。

 今回は国民的RPGである「ドラゴンクエスト」シリーズにおいて、アップデートがなかった時代に存在した、ゲームバランスを崩してしまう禁断の裏ワザを紹介します。

 まずはまさしく必殺技、スーパーファミコン版の『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』で可能な裏技「マヌーサザラキ」です。ザラキと言えば敵の残り体力に関わらず、成功すれば一発で息の根を止めてしまう恐ろしい呪文。強力であるが故に、成否には運が絡みますし、効果がある敵も限られます。しかしそれを確実に発動させ、しかも本来は効果が発揮されない相手にも使えるようになるのがマヌーサザラキです。

 やり方は簡単、敵の攻撃が当たりにくくなる呪文、マヌーサをかけた状態でザラキを唱えるだけ。そうすると、マヌーサさえ効けば、一発でザラキが発動します。ちなみに、ザラキというのは内部的には254ダメージを与えて敵を倒しています。そのため、本来HPが255以上ある敵には効かないのですが、この裏ワザをもってすれば体力1750を誇るラスボスのシドーにさえザラキが発動します。ただし効果は即死から254ダメージを与える呪文に。それでも超強力ですね。

●効果音に気分爽快「8逃げ会心」

 会心の一撃って気持ちいいですよね。全ての攻撃がその気持ちのいい会心の一撃になるのが、ファミコン版『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』で使える「8逃げ会心」です。

 こちらもやり方は簡単で、戦闘中に8回逃げるとその後の攻撃が全て会心の一撃となります。本作では基本的に「にげる」のコマンドは4回以内に成功して戦闘が終了するので、8回逃げることはできません。しかし、ボス相手の場合は例外で、全ての逃げるが失敗に終わります。これを利用して8回逃げるわけです。逃げるを失敗すると一方的に攻撃されてしまうので、8回も繰り返すとなればそれはそれで戦術を考えておかなければいけませんが、成功すれば圧倒的威力の会心の一撃でボスを簡単に倒すことができます。

『ドラゴンクエストV』は遭遇したモンスターを仲間にできるのが斬新だった。画像はPlayStatio2版『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』(C) 2022 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

はぐれメタルもすぐ仲間に!?「ひとしこのみ」

『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』では、モンスターとのバトルで勝利すると、一定の確率でモンスターが起き上がって仲間になってくれることがありました。その確率を無視して確実にモンスターを仲間にできるのが「ひとしこのみ」です。

 スーパーファミコン版『ドラゴンクエストV』で可能なこの裏ワザは、主人公の道具欄を、上から順に「ひのきのぼう」「とがったホネ」「しあわせのぼうし」「こんぼう」「のこぎりがたな」「みかわしのふく」、そして残りを空欄状態にするだけ。すると、モンスターを倒した後、必ず仲間に迎え入れることができます。

 しかもこの裏技にはさらなる効果があり、モンスターを確実に仲間にできるだけではなく、全ての攻撃が必ず当たる必中状態、なおかつすべて会心の一撃となります。倒すのもひと苦労、仲間になる確率も低いはぐれメタルも、これを使えば簡単に仲間にすることができます。

●絶対無敵!凍れる時の秘宝

 最後はスーパーファミコン版の『ドラゴンクエストVI 幻の大地』で使える裏ワザ、敵の攻撃は一切受け付けず、自分だけが攻撃できる通称「凍れる時の秘宝」です。

 使える条件は、相手が全ての呪文の効果を打ち消す「凍てつく波動」を使ってくること。味方の行動が相手より遅いこと、このふたつです。この条件で、味方全員を鉄の塊にして相手の攻撃を一切受け付けない呪文、アストロンを唱えます。

 アストロンを使うと、ターンの初めに呪文が発動して、そのターン中に味方は誰ひとりとして動けなくなります。その時、相手が凍てつく波動を使ってくるとどうなるでしょう? すべての呪文の効果を打ち消す、つまりアストロンが解けて行動できるようになってしまうのです。

 本作のラスボス、デスタムーアの最終形態は、本体に加えて右手と左手が別々に攻撃をしかけてくる難敵ですが、右手が本体や左手の行動の後に、凍てつく波動を使ってくる場面が非常に多いので、ほとんどダメージを受けずに倒すことも可能でした。ちなみに、その後ニンテンドーDS版の『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』でもほぼ同じ裏ワザが使えることが確認されています。

「ドラゴンクエスト」シリーズの禁断の裏ワザを紹介しました。最近では、このように簡単にできて、しかもゲームバランスが崩壊するような裏ワザは、不具合として修正されてしまいますから、なかなかお目にかかれません。もちろんゲームの楽しみが損なわれないように不具合を修正するのは必要なことではありますが、裏ワザにあった驚きやワクワクもまた、素晴らしいゲーム体験であったように思います。