昨今は、様々なハラスメントが話題にあがっています。自分にとっては何気ない行動でも、相手にとってみればハラスメントだと感じる場合も少なからずあるものです。そこで、全国の従業員数10人以上の企業に勤める20歳〜49歳の男女で、職場においてハラスメントを受けたことがある300人に、どんなハラスメントを受けたことがあるのか聞いたところ、約半数の人が「肩に触れる」「酒をつがせる」「人の服に触れる」といった行動はハラスメントだと思っていることが分かったそうです。

「識学」を使った経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する株式会社識学が2022年10月に実施した調査です。 

最初に、職場でハラスメントを受けたことがあるか聞いたところ、34.8%の人がなんらかのハラスメントを受けたことがあると答えました。

先ほどの設問でハラスメントを受けたことがあると回答した人に、どのような内容だったのか聞いてみると、最も多かったのは「パワーハラスメント」(71.0%)で、2位「モラルハラスメント」(43.0%)、3位「セクシャルハラスメント」(21.0%)と続きました。

ハラスメントが起きた際、会社に報告したか聞いたところ、報告したと回答したのは36.0%でした。

続いて、「報告しなかった」と回答した人に、なぜ会社に報告しなかったのかその理由を聞いたところ、「報告しても変わらないと思ったため」が最多の59.4%で、2位は「報告することによってさらに被害がひどくなることを恐れたため」(35.9%)、3位は「業務に支障をきたすため」(26.0%)でした。

「報告した」と回答した人に、会社はどのような対応をしたのか聞いてみると、「何もしてくれなかった」が最も多く47.2%という結果になりました。

ハラスメントが発生する原因について聞いたところ、1位は「ハラスメントに関する知識・認識がないから」(40.3%)でした。次いで「感情的な会話や発言が多いから」が35.7%、「ハラスメントを防止するためのルールが明確でないから」が33.3%と続きました。

また、ハラスメントをなくすための対策を聞いたところ、「ハラスメントをする人物に対しての対処方針の策定・啓発」(58.0%)、「ハラスメントの周知と啓発」(48.7%)、「ハラスメントを防止するためのルールの設定」(43.7%)が上位に挙がりました。

ハラスメントだと思う行動について聞いたところ、「肩に触れる」が58.7%と最も多く、次いで「酒をつがせる」が53.3%でした。以下、「人の服に触れる」(49.3%)、「恋人がいるか聞く」(43.7%)、「結婚しているか聞く」(34.3%)、「自分の席(デスク)に勝手に座る」(30.3%)、「休日の出来事を聞く」(26.3%)、「年齢を聞く」(21.7%)、「趣味を聞く」(10.7%)と続きました。

男女別に見てみると、「肩に触れる」をハラスメントだと思う男性は50.7%なのに対し、女性は66.9%でした。また、「恋人がいるか聞く」については、男性は38.8%なのに対し、女性は48.6%、「結婚しているか聞く」については、男性は28.9%なのに対し、女性は39.9%という結果だったそうです。

 その他に、経験もしくは目撃した「〜〜ハラスメント」とそのエピソードについて、以下のようなものが寄せられました。

▽お茶ハラスメント
女性社員にあたりまえのように、お茶を出すように指示を出す。(女性、49歳)
▽正論ハラスメント
その通りですと言うしかない内容を永遠と言われる。(女性、33歳)
▽お土産ハラスメント
旅行に行った際にお土産を買ってくるよう圧力を与える。(男性、43歳)
▽クーラーハラスメント
男性ばかりの職場だと勝手に冷房を18度以下とかに設定されて上着を何枚も着て自衛しないといけなくなる。(女性、44歳)
▽タバコハラスメント
タバコの付き合いの強要。(男性、22歳)
▽寿司ハラスメント
打ち上げが毎回寿司屋。(女性、34歳)
▽奢りハラスメント
食事の際に断っても無理矢理奢ろうとしてくる上司や同僚がいて、借りを作っているような感じがして嫌な気分になる。(男性、30歳)

最後に、ハラスメントを受けた本人が、直接仕返しをしたことがあるかを聞いたところ、「はい」と回答したのは20.7%でした。

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調査を行った同社は、「ハラスメントをなくすためには個人の意識を変えていくことはもちろんですが、企業側の対策こそが、働く人たちへの安心に大きく繋がるのではないでしょうか」と述べています。