株式会社宣伝会議が発行する広報・メディア対応の専門誌『広報会議』は、2022年に発覚した企業や団体などの不祥事について、全国20〜69歳の男女1000人を対象にアンケート調査を実施しました。不祥事の中でも「イメージが悪化した出来事」を選んでもらってランキング化したところ、最も回答を集めたのは、9月に静岡県牧之原市の幼稚園で、3歳の園児が送迎バスに置き去りにされて死亡した事件でした。

調査は2022年11月にインターネット上で実施されました。同誌の編集部が危機管理の専門家の意見をもとに選定した2022年の1月〜10月の間に発覚した15件の不祥事の中から、任意で3つまで選択してもらったといいます。上位の結果と回答者からのコメントは以下の通りとなりました。

【1位:園児送迎バスに置き去り、熱中症で死亡(32.5%)】

▽園長もその他の人も、他人事のような会見で腹立たしかった(29歳女性)
▽当本人の園長が会見で笑っていた(56歳男性)

【2位:知床遊覧船の沈没、乗客乗員26名のうち20名死亡、6名行方不明(29.5%)】

▽他人事で反省の色がない(55歳男性)
▽社長の「お騒がせしました」という発言を聞いて、何か違うと強く感じた(61歳女性)

【3位:スシロー、おとり広告で消費者庁から措置命令(20.0%)】

▽次々と類似の不祥事が発生していったこと(52歳男性)
▽何度もおとり広告をしているから反省が見られない(35歳女性)

【4位:吉野家、外部講座で「生娘シャブ漬け」発言、常務を解任(19.7%)】

▽常務をすぐに解任したのは良かったが、発言が良くなかった(45歳男性)
▽会社全体がお客さんを馬鹿にしている風潮があると思った(30歳女性)

【5位:コロナ給付金1世帯に4630万円誤送金、返金拒否、山口県阿武町(11.4%)】

▽町側の不手際についての言及が少なすぎる(40歳男性)
▽役場の体制に疑問(59歳女性)

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以下、6位「日野自動車、エンジンの検査不正を公表、2003年から不正が常態化」(11.3%)、7位「KADOKAWA会長、五輪汚職の贈賄罪で逮捕・起訴、会長辞任」(10.8%)、8位「大阪王将、ナメクジ大量発生を告発」(10.2%)、9位「KDDI通信障害、61時間後の復旧まで3000万回線に影響」(10.1%)、10位「秀岳館高、サッカー部内の暴力動画拡散、校内調査で暴力続々発覚」(8.8%)と続いたそうです。

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調査を実施した同誌は「2022年は、謝罪会見の内容が『他人事』『責任逃れ』と批判を浴びた事故が上位となりました。また苦情への対応を怠った結果、企業イメージが悪化したケースも見られ、いずれも、当事者意識の欠如が生活者からの印象を悪化させています。そのほかSNS投稿を機に事態が明るみになったケースも目立ちました」と説明。

さらに「SNSの浸透により、あらゆる方面からの情報が表面化しやすい時代。責任逃れをすることなく、『誠意ある対応を迅速に』行うことがこれまで以上に求められています」とも述べています。