この写真を見て何を感じますか?−。11月中旬、山梨県警が公式ツイッターに1枚の写真を投稿した。片側1車線の道路の中央線あたりに、うっすらと無数の黒い跡が写っている。実はこれ、暴走族の一種に分類される「ローリング族」と呼ばれる人たちが、車やバイクで危険な走行をした跡という。「徹底検挙」を掲げる県警上野原署の交通課に、ローリング族について聞いた。

 ローリング族は、違法な走行で通過タイムや運転テクニックを競い合い、交通の危険を生じさせる人たちのこと。急発進、急加速、急旋回のほか、車のタイヤを横滑りさせながら走る「ドリフト走行」などをする。黒い跡は、ドリフト走行を行う際、タイヤと道路の摩擦で素材がアスファルトの溝に残って付く。タイヤと道路が擦れて「キーーーーーーーッ」と甲高いスキール音が出るほか、エンジン音が響くのも特徴という。

 警察では「違法競争型暴走族」に分類しており、上野原署は「公道でのドリフト走行は、自身が交通事故の当事者になるばかりか、他者を巻き込む重大な交通事故につながる恐れがあり、極めて危険な運転行為です」と強調する。

 今回、タイヤ跡が見つかったのは、山梨県北都留郡小菅村の鶴峠。坂やカーブの多い、片側1車線の山道だ。タイヤ跡は以前からあったが、今年6月に行った道路補修工事以降にも新しいタイヤ跡を確認。複数の車両が走行したものと見られるという。この道路の中央線は黄色実線の規制表示があり、中央線をはみ出してのドリフト走行は交通違反。地元の人たちも騒音で迷惑しているという。

 「峠道のドリフト走行は、他人を巻き込む重大事故になりかねない」と上野原署。ツイートは、危険な行為と自覚を持ってもらいたいとの思いで投稿。「道路を汚し、危険ン走行するローリング族は許せません!峠道はサーキットするところではありません」などとし、ローリング族の徹底検挙を宣言。返信欄には「夜山道を走っていたら、ローリング族がカーブで反対車線をはみ出してきて、正面衝突しそうになったから本当にやめてほしい…」「マフラー改造車とか、うるさい車もお願いします」などと多くの声が寄せられた。

 また、キャッツアイと呼ばれる反射板の付いた道路や、カーブ手前の直線区間で減速させる「スピードバンプ」の導入提案も。上野原署は「抑止方法の意見もいただき、ローリング族の問題についての関心が高いことが分かった。今後の対策の参考にしたい」と話す。

(まいどなニュース・山脇 未菜美)