おうさきちゃん、君はいつも悲しげな顔をしているね。キャラを発案したJR大崎駅(東京都品川区)の駅員さんは最初キツネを描いたつもりなのに、ウサギと間違えた同僚から酷評されたそうじゃないか。書き直しから君は生まれたと聞いたよ。えっ、名前もその同僚の思いつきだって? ひどい。生みの親の駅員さんもつらい目に遭ったんだね。(涙)

おうさきとは、駅員の制服に身を包んだウサギ風の容姿の同駅キャラクターで、口が大崎の「大」になっているのがチャームポイントです。2020年秋のデビュー時には、眉が八の字のせいでどこかさみしげな顔で、「大崎ってなにもない」などと大胆発言を連発する自虐キャラが、ネットユーザーのハートをつかみました。 

そんなおうさきの誕生秘話を明かしたJR大崎駅長名のポスターが話題です。「なぜ、おうさきは誕生したのか」と白抜き見出し、「最初はきつねの予定だった!?」の赤字が目を引き、Twitterユーザーのユキカゼ(@NAVY_ICHIHO)さんが、「「きつね」のつもりで描いたキャタクターが「うさぎ」に間違えられてそのまま定着したの面白すぎる」と画像とともに投稿すると、2万5千のいいねとともに、「初期案見たいですよね」「なにその狐につままれたようなお話」「そんな顔しないで 頑張れ、おうさき!」などの盛り上がっています。

誕生秘話をつまびらかにした社員Aと社員Bの会話はこんな感じです。

A:(動物モチーフに、大崎駅のオリジナルキャラクター作りたいな。おおさきときつねで、「おおさきつね」なんてどうかな…)大崎のオリジナルキャラクター作りたくて描いたんだけど、どうかな?(イラスト見せる)

B:良い案ですね!かわいいですね!このうさぎ!

A:これ、きつねのつもりで描いたんだけど…

B:きつねにしては下手ですね。うさぎの方がいいですよ。おおさき、うさぎ…「おうさき」なんてどうですか?

A:(こいつむかつくけどセンスあるな)わかった。うさぎで作ってみる。

生意気な口を利くBにたじたじのA。この会話から、あの悲しげなキャラクターが生まれたとは…。大崎駅を管轄するJR東日本東京支社の広報担当者に聞きました。

―誕生秘話を公にしたのは

「名前が決定したきっかけをお客さまに知っていただきたいと思い、会話風にしました。内容や言い回しも含め、全て実際にあったやり取りです」

―幻のキツネのキャラクターの原案、スケッチは残っていますか

「あいにく現存しておりません」

―「おうさき」が笑顔になる日は来ますか

「検討はしておりますが、詳細は未定です」

―「おうさき」の認知度や人気をアップする取り組みを

「お客さまが大崎駅を利用して、大崎駅を好きになってくれることが理想です。大崎駅を利用してよかった、また利用したいと思っていただけるように、今後いっそう、大崎駅社員一同でより良いサービスの提供に努めていきます。多くのお客さまが大崎駅を利用して好きになってくれたら、「おうさき」も嬉しくなって笑顔になるのではと思っています」

ユキカゼさんがこのポスターを見かけたのは、3・4番線ホームへ向かう南改札側エスカレーター付近。普段から駅構内に貼ってあるポスターをいろいろ眺めており、「とてもユニークな文章だったので引き込まれました。駅員の苦労を一心に背負ったようなおうさきの表情がたまらないです。バックボーンも含め、キャラが濃い存在だと思います」と話します。

 電車の撮影やお台場でイベントがある時に大崎駅を利用使うそうで、「多種多様な行き先の列車を見ることができるのが一番の魅力です。特に5番線と6番線の同時発車とか迫力がありますね。駅自体も利用者を意識したさまざまな取り組みや、イベントが行われており好感を持っています」とエールを送っています。

(まいどなニュース・竹内 章)