毎年4月18日夜、京都で一夜限りの催しが、京都市東山区の知恩院(浄土宗総本山)であります。その名は「ミッドナイト念仏in御忌」。宗祖法然をしのぶ法要の一環で、僧侶と参列者が一晩中木魚をたたき念仏を唱えるという「ロック」な催しです。そのミッドナイト念仏も、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開催形態が変化しています。え!今年はオンラインで木魚をたたくのに参加できるって?どういうことなのか、知恩院に聞きました。

 ミッドナイト念仏は、1997年に始まりました。例年は三門(国宝)楼上で僧侶と参列者が一晩中、木魚の音と念仏の声を響かせます。近年はSNSで話題となり、午後8時のスタート前に楼上への順番を待つ長蛇の列ができていました。

 コロナ禍で昨年のミッドナイト念仏は中止となりましたが、今年は参列者を事前に往復はがきで募り、120人に限定しました。では、知恩院に行けない人はどうすればいいのでしょう。実はオンラインで参加できる方法があるというのです。

 「ミッドナイト念仏in御忌」のホームページを見ると、ユーチューブで三門上の様子を中継映像で見られます。ここまでなら、ほかのイベントでもよくあることです。でも、知恩院はひと味違います。ページには木魚の画像があります。木魚の画像をクリック(タップ)すると、画像が動いて「ポク」という打音が響きます。

 音と同時に「なむ」という吹き出しも出てきます。もう一度クリックすると「あみ」、さらにクリックすると「だぶ」という吹き出しが出てきます。つまり、「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えながら、木魚をたたくタイミングを教えてくれるというわけです。しかも、木魚の画像の左には「今、ご一緒にオトナエの方」という数字が表示され、深夜や未明でも同時にオンライン参加している人の数を知ることができます。

 知恩院おてつぎ運動本部は「法然上人は『念仏の声するところが、私の遺跡(ゆいせき)』とおっしゃってお念仏を勧められました。現代風に解釈すると、いつでもどこでもお念仏できる、こうしたオンラインの取り組みがあてはまるのではないでしょうか」としています。

 第4波の急拡大で心がざわざわすることが多いですが、オンラインで「ミッドナイト念仏」に参加し、心を落ち着かせたいものです。ミッドナイト念仏in御忌は、18日午後8時から19日午前7時まで。木魚の画像はミッドナイト念仏のページ下部にあります。

(まいどなニュース/京都新聞・浅井 佳穂)