マナちゃん(5歳・メス)は、ボランティアが野良猫たちにえさを与えるえさ場に紛れ込んできた。母猫も兄弟も見当たらず、きれいだったので捨てられた可能性があった。実家の母親から話を聞いた松田さんは子猫を飼おうと思ったが、野良猫になれているえさやりさんでもなかなか捕獲できなかった。

えさ場に紛れ込んできた子猫

千葉県に住む松田さんは、実家の母親から、近所に住むえさやりさんが、「猫のえさ場に見慣れない子猫がえさを食べにくるようになった」と言っているという話を聞いた。母猫や兄弟猫も見当たらず、心細いようで、夜中にニャーニャー鳴いていたという。 

松田さんは、「もし捕獲できるのであれば私が飼う」と言った。何度も逃げられたそうだが、えさに夢中になっているすきに、えさやりさんが素手で捕まえた。2016年6月に捕獲されるまで2、3日もかかった。

生後3カ月くらい。実家の母がとりあえず動物病院に連れていき、ノミを駆除する薬だけつけてもらい、松田さんのところに連れて来てくれた。パッと見た目は綺麗だった。翌日、近所の動物病院で診てもらうと、綺麗に見えたが猫風邪にかかっていた。すぐに良くなったが、今でも季節の変わり目は体調を崩しやすい。

特に汚れているとかガリガリにやせ細っているということはなかったので、獣医師は捨てられた可能性もあると言った。

久しぶりに触れた子猫

松田さんは、幼い頃から犬や猫を飼っていたが、実家を離れてペット禁止のマンションで5年間暮らしていた。子猫を迎える1年前に戸建てを購入、飼うのであれば保護犬か保護猫と決めていた。 

譲渡サイトなどを見ていた時に、母親から子猫の話を聞いたので、「これは運命だな!」と思った。ただ、夫は猫を飼った経験がなく、野良猫などがシャーっと威嚇するイメージが強く、少し不安そうだった。

久しぶりに見る子猫に、松田さんは、「うわっ!ちっちゃい!可愛い!」と喜んだ。夫は猫の柔らかさにビックリして、どう扱っていいのか分からないようだった。

猫はかすがい

子猫はいきなり知らない場所に来たので、かなり怯えていた。テレビ台の下の奥にこもって出てこなかった。近づくだけでシャーっ!と威嚇してきて、慣れるのに時間がかかった。

「次第になれてきたらずっとベッタリして、移動するたびにくっついてくるので、踏んでしまいそうでハラハラしました」

ネットで色々調べてハワイ語の響きが可愛いと思い、生命力や奇跡という意味の「マナ」という名前にした。

マナちゃんはなぜか人の気持ちに敏感で、落ち込んでいると側に寄り添っていてくれる。後から迎えたカイちゃんが小さい時は、出産経験もないのに出ないお乳を吸わせて一生懸命育児をした。

松田さん夫妻には子供がいない。夫は仕事が忙しく、松田さんも病気になってしまい、イライラすることが多く、夫婦間の雰囲気があまり良くなかった。しかし、マナちゃんを迎えてから、その行動や表情に癒され、松田さんは夫にも優しく接しられるようになった。マナちゃんのおかげでお互い態度が柔らかくなったという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)