東京五輪の競泳女子個人メドレーで2冠を達成した大橋悠依選手の活躍を、ひときわ喜んでいる会社が京都にあります。滋賀県彦根市出身の大橋選手は、地元ゆかりのキャラクター「ひこにゃん」の描かれた靴下を「勝負靴下」として愛用。そう、歓喜に沸いているのは、土産品の卸売業でひこにゃんの靴下も取り扱っている会社です。新型コロナウイルス感染拡大で土産品業界の苦境が続く中、この会社は「大橋選手の活躍にあやかりたい」と期待しています。

 この会社は、土産品卸売の山口青旭堂(京都市中京区押小路通富小路西入ル)。同社は、15年ほど前からひこにゃんのぬいぐるみや柄入りの靴下などを彦根城近くの土産物店などに卸してきました。ひこにゃん関連のグッズは、靴下6種類を中心に、ぬいぐるみや6面立体パズルなどを取り扱っています。

 山口青旭堂の山口陽平社長(52)によると、今年4月の大橋選手の代表決定時に、大橋選手が同社の取り扱うひこにゃん柄の靴下を愛用していると、社員がテレビで見たといいます。

 それからというもの、同社社員らは大橋選手をテレビの前で応援し、メダル獲得のたびにツイッターに投稿してフォロワーたちと喜びを分かち合ってきました。7月25日、400メートル個人メドレーで金メダル獲得直後にはツイッターで「おめでとうございます‼ひこにゃん靴下のパワーもあったと信じたい」と歓喜のツイートを出しました。

 さらに、28日の200メートル個人メドレーで2冠を達成した後には、「素晴らしい‼本当に凄(すご)い‼おめでとうございます‼ひこにゃんパワーもある、絶対‼」と喜びを爆発させました。

 翌29日にはぬいぐるみと柄入り靴下で「祝」の字をかたどり、祝意を伝えました。山口社長は「メダルを取られるとは思っていたが、まさか2冠を達成されるとは思っていなかった」と振り返ります。

 山口社長によると、大橋選手の2冠達成以降、彦根の土産物店から靴下の注文が増えたといいます。さらには関連グッズとしてぬいぐるみの発注も増えているそうです。

 新型コロナウイルスの感染拡大でこの1年、土産物店は休業や廃業が相次ぎ、土産品卸売の同社も苦境にあえいでいます。そんな中での、ひこにゃん靴下を愛用する大橋選手の快挙でした。「スポーツ選手が活躍したとしても土産品が注目されることはまずない。少しでも快挙にあやかりたい」と山口社長は率直に語ります。

 山口青旭堂が扱うひこにゃんの靴下は滋賀県彦根市内の土産物店で購入できるほか、山口青旭堂オンラインショップでも購入できます。

(まいどなニュース/京都新聞・浅井 佳穂)