見ているだけのつもりが飼うことに

ラメちゃん(2歳・メス)は、2019年の初夏、埼玉県内で保護団体「WellCatHome」に保護された。初めから人懐っこかったので、誰かに捨てられたと考えられている。

埼玉県に住む吉田さんはもともと動物好きだったが、実家の両親が猫を飼い始めたのがきっかけで、猫を飼うことをぼんやり考えるようになったという。

「 夫は猫が好きではなく、飼うなら犬がいいと言っていました。でも、実家の猫が人懐っこくて、人見知りもせず、すぐに懐いてくれたので、『猫もかわいい……!』と思ったようです」

とにかく猫を見たくて毎週家の近くのペットショップに行ったり、譲渡会に参加したりしたが、すぐに飼おうとは思わなかった。しかし、2019年11月、譲渡会でラメちゃんと出会ったのが転機になった。

キラキラのオーラを放つ猫と運命の出会い

譲渡会にはたくさんの猫がいたが、1匹だけオーラが違う猫がいて、目をひかれたのがラメちゃんだった。

「もう生後7カ月になっていて大きめだったのですが、2、3カ月の小さくてかわいい子猫よりラメに心を奪わました。青い瞳が透き通っていてきれいで、もともとラメって名前がついていたのですが、その名前もピッタリで…」

吉田さんは、たくさんのかわいい猫を見てきたが、実際に飼うのは簡単じゃないし大変だと我慢してきた。しかし、ラメちゃんに会って初めて「うちに迎えたい!」と思ったという。

「猫を飼うつもりはなかったのですごく悩みました。譲渡会は2日間開催されていたので、1日悩んで、2日目もラメがいたら迎えることにしました」
日曜日、もう一度会場に足を運ぶとラメちゃんがいた。

いきなり「ご飯、ご飯」の要求がすごい

家にはWellCatHomeのボランティアが連れてきてくれた。ラメちゃんはとにかく食欲がすごくて、「1日朝と夕の2回に〇〇グラムご飯あげてくださいね」と言われたが、それでは全然足りないようで、ずっと「ご飯くれ」とニャーニャー鳴いた。今では1日にごはん5回+おやつになっている。

初めの2、3日は夜鳴きがすごかった。リビングのケージで1匹にされるのが寂しかったようで、寝室のベッドで一緒に寝るようにしたら治った。

名前は他もいろいろ考えたが、もともとラメちゃんという名前がついていて、「ラメ以上に似合う名前が無い!」という結論になり、そのままラメちゃんという名前をもらったそうだ。

猫ファーストで、家にいる時間が増えた

ラメちゃんは自己主張が激しく、感情をはっきり表に出す。寂しがり屋でお留守番が嫌い。おしゃべりが大好きで、何も用事がなくても定期的に「にゃー!」と言う。

「たまになんとなく会話が成立して、私とラメちゃんが会話している姿に夫が驚いています(笑)。ごはんの時間を楽しみにしているので、ご飯をあげる前にいつも『ごはん!』と言っていたら、言葉を覚えて毎回いいリアクションをしてくれるようになりました」

今ではご飯をもらえるのが当たり前になってしまったラメちゃん。普通のカリカリフードだけではテンションが上がらなくなってきたが、夕方5時のウエットフードのご飯とおやつの時だけは、高めの大きな声で返事をするという。

「いつも1時間前くらいから催促が始まるので、だんだん時間が早まって、今では3時のおやつは2時に早まり、5時のご飯は3時半になってしまいました(汗)」

ラメちゃんを迎えて以来、吉田家はすっかり猫ファーストになった。留守番が嫌いなのであまり遠出しなくなり、家にいる時間が増えた。コロナ禍のステイホームで外出しにくくなったが、苦にならなかったという。携帯の写真フォルダは猫だらけ。

「1日にかわいい瞬間がたくさんあるので、どんどん写真が増えていっちゃいます(笑)」

保護猫や保護犬への関心も深まり、ペットを飼いたいと思う人には、保護猫、保護犬を迎えることも考えてほしいと思うようになったという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)