なにか病気の症状が出た際、まずはかかりつけ医に相談することが一般的となっていますが、その理由をご存知でしょうか? 厚生労働省が推奨する「かかりつけ医を持つこと」の理由のほか、意外と知られていない「セカンドオピニオンの受け方」について、吉田病院付属脳血管研究所(神戸市兵庫区)の吉田泰久院長に詳しく聞きました。

――最近はいきなり大きな病院には行かずに、まずはかかりつけ医を受診することが浸透してきましたが、なぜこの手順が推奨されているのでしょうか?

最も大きな理由として挙げられるのは、国家政策だからです。まずはかかりつけ医を受診するよう、厚生労働省が推奨しているんです。日本の医療制度の最大の特徴に、誰がどの病院に行っても受診できるという「フリーアクセス」という点があります。しかし、海外の多くの国では、まず始めにどこの病院を受診するか決められているんです。ただ、日本の「フリーアクセス」という制度には、受診できる病院の選択肢が多くなるために無駄な検査や薬が増えてしまうという難点があります。この問題を解消するために、まずはかかりつけ医に相談し必要に応じて専門家に紹介してもらう、というスムーズなステップが推奨されているんです。

――このステップがだいぶ浸透してきたように感じますね。

とはいえ、まだまだ完全に浸透したとはいえないかもしれませんね。大きな病院を受診する場合、初診の患者さんはエクストラチャージ(追加料金)が発生してしまうんです。

――同様にセカンドオピニオンも推奨されていますが、お医者さんは嫌な気持ちにならないのでしょうか?

患者さんにとっては、いろいろな情報を得てから決断していただくのが良いですよね。最近ではインターネットでもさまざまなことが調べられますが、病院を受診し、直接専門家に相談していただくのは良いことだと思います。

――セカンドオピニオンは黙って受けた方がいいのでしょうか?

セカンドオピニオンを受けるには申し込みが必要ですので、黙って受けることはできないんです。1つ目の病院でもたくさんの検査を受けているため、それらのデータを持参しなければ、セカンドオピニオンとして受診する病院でも診断ができないんです。そのため、セカンドオピニオンを受けたい場合は、その旨を医師にお伝えいただいたうえで、医師に各種資料を準備してもらうことが必須となります。

◆吉田泰久 社会医療法人榮昌会 吉田病院 / 理事長兼院長 /
1952年12月の開設以来70年近くにわたり、神戸市の救急医療のなかでも脳卒中患者の診療を主に担い、急性期から回復期、在宅まで一貫した脳卒中治療を提供している。
診療科は、脳神経外科、脳神経内科、内科、循環器内科、リハビリテーション科

(まいどなニュース/ラジオ関西)